
おしゃれな玄関を演出し、防犯面でも重要な役割を果たす門扉。時間の経過とともに劣化やデザインの古さが気になり始めたら、リフォームを検討してみてはいかがでしょうか。
本記事では、門扉をリフォームする際のメリット、選ぶ際のポイント、そしてリフォームの費用相場について詳しく解説します。これから門扉のリフォームを考えている方に、役立つ情報をお届けしますのでぜひ参考にしてみてくださいね。
1. 門扉をリフォームするメリット

まずはじめに、門扉をリフォームするメリットについて詳しく見ていきましょう。防犯性・利便性・デザイン性の3つの観点から解説していきます。
1-1. 防犯性の向上
門扉は敷地と道路の境界を明確にしてくれるため、住宅への物理的なバリアとなって、不審者が庭や玄関前に侵入することが難しくなり、安全性や防犯性が確保されます。
また、子どもやペットがいきなり道路へ飛び出すのを防ぐ効果もあるため、安心して過ごすこともできますね。
さらに、門扉には心理的な防犯効果をもたらしてくれることも。門扉があるのとないのとでは、住宅への侵入のしやすさは大きく変わります。たとえ高さがそれほど高くなくても、敷地内に侵入するためには門扉を乗り越える必要が生まれるため、抵抗を覚える人も少なくないでしょう。
特に、玄関が道路から見えにくい場所にある住宅では、門扉の設置がいっそう効果的です。安全性やプライバシーを高めてくれる門扉は、安全に過ごすためにはなくてはならない存在といえるでしょう。
1-2. 利便性の向上
門扉のリフォームをすることで、利便性の向上を図れるメリットもあります。
最新の門扉には自動開閉機能が搭載されているものが多く、リモコンやカードキー、スマートフォンで非接触の遠隔操作が可能です。これにより、雨の日や大きな荷物を持っている時でも、簡単に門扉を開閉でき、玄関への出入りが非常にスムーズになります。
また、リフォームに際して門扉のデザインや素材を見直すことで、メンテナンスの手間も大幅に削減できます。耐久性の高い素材を使用すれば、錆びや劣化に強く、長期間美しい状態を保つことが可能です。さらに、門扉周りに照明を追加することで、夜間の帰宅時の視認性も向上するでしょう。
他にも屋根付きの門扉へリフォームすれば、雨の日でも濡れることなく出入りすることができるなど、その形状や機能性によって利便性をグッと向上させることができます。
1-3. デザイン性の向上
門扉のリフォームには、デザイン性の向上という大きなメリットがあります。
古くなった門扉を新しくすることで、家全体の外観を一新し、モダンで洗練された印象を与えることができます。近年では、さまざまな素材やデザインが選べるため、家のスタイルや個々の好みに合わせて最適な門扉を選ぶことが可能です。
例えば、木製の門扉は温かみのあるナチュラルな雰囲気を演出し、アルミや鉄製の門扉はモダンでスタイリッシュな印象を与えます。また、装飾が施されたデザインや色彩豊かな門扉は、家の個性を際立たせたい方にはぴったりです。
2. 門扉を選ぶポイント

住宅のデザインや周辺環境、使用目的に合わせて最適な門扉を選ぶことが重要です。
以下では、門扉の種類や素材・デザイン、機能性についてご紹介していきます。それぞれの特徴を理解してライフスタイルに合った門扉を選び、快適で安心な住まいを実現しましょう。
2-1. 門扉の種類
①片開きタイプ
片開きタイプは、1枚の扉を開閉するシンプルなデザインの門扉です。設置スペースが少なく済み、狭い場所にも適しているため、通路が狭い場所や勝手口に設置されることも。
また、価格も比較的リーズナブルであるため、設置ハードルは低いといえるでしょう。
②両開きタイプ

両開きタイプは、2枚の扉が左右対称に設置されており、中央から左右に開くスタンダートなデザインの門扉です。
通常時は片方側だけを開いて通行し、荷物が多い時などの間口を広く取りたい際には両方を開けて通行します。開口部が広く取れるため、大きな荷物の出し入れが容易なのがメリットです。
ただし、両開きタイプは設置に際して一定のスペースが必要となるので、広いエントランススペースを確保できる住宅におすすめとされています。
③親子開きタイプ
基本的なデザインは両開きタイプと同じですが、親子開きタイプは2枚の扉が左右対称ではなく、大きな扉と小さな扉が組み合わさったデザインの門扉です。
アシンメトリーなデザインが洗練された印象を与えてくれるので、デザインにこだわりたい方にもピッタリといえるでしょう。しかし、両開きタイプ同様、設置には広めのスペースが必要となるため注意が必要です。
④引き戸タイプ
引き戸タイプは扉を横にスライドさせて開閉するデザインの門扉です。スライドさせて開閉するので、扉を開閉する際に前後のスペースを取らないため、狭い場所でも使いやすいのが特徴的。
一方で、スライド部分のレールが汚れやすく、定期的なメンテナンスが必要となります。 前後の奥行きが狭いスペースの限られた場所や、車椅子や自転車での通行が多いご家庭にぴったりです。
⑤アコーディオンタイプ

アコーディオンタイプは、扉が蛇腹状に折りたたまれているデザインの門扉です。開口部を広く使えたり、奥行きのないエントランスにも設置ができるなど、スペースの有効活用ができます。
また、傾斜のある地形でも設置できるのも大きなメリット。開口部を大きく取りたい車庫などに使用されることが多いです。
⑥跳ね上げタイプ

跳ね上げタイプは、扉が上下方向に開閉するデザインの門扉です。扉を上方向に開くため、扉の前後のスペースが不要となります。開口部が大きく、車の出入りがスムーズに行えるため、車庫に使用されることが一般的です。
一方、跳ね上げタイプは上部に十分な空間が必要となるので、設置の際には注意してください。
2-2. 門扉の素材・デザイン

①アルミ製
アルミ製の門扉は、軽量で耐久性に優れているのが特徴的です。さびにくく、メンテナンスが容易であるため、お手入れの手間を大幅に減らせます。その軽さから開閉がスムーズに行えるだけでなく、デザインやカラーの種類も豊富。
また、アルミ製の門扉は比較的リーズナブルなので、コストを抑えたい方にもおすすめといえるでしょう。
②ステンレス製
ステンレス製の門扉は、アルミ同様、高い耐久性とさびにくさを持つ素材です。非常に丈夫であり、長期間使用しても劣化しにくい特性があります。
しかし、アルミと比べて重量があるため、人によっては開閉に困ることも。大きな荷物を持っての移動が多い場合にも、やや不向きといえるでしょう。
③樹脂製
樹脂製の門扉は、ポリエチレンなどを使用した素材でできています。木目調デザインの門扉が人気を集めているなど、カラーバリエーションやデザインの自由度が高いのが特徴です。
また、太陽光・温度・湿度・雨等の屋外の自然環境にも耐えうる耐候性を持ちます。
④木製
自然素材で温かみのある質感を持つ、木製の門扉。ナチュラルで美しい外観を演出でき、天然木ならではの高級感も醸し出せます。
しかし、木製の門扉は耐候性が低く、定期的なメンテナンスが必要です。腐食しやすく、シロアリの被害を受けやすいというデメリットも。自然素材にこだわりたいという方にはぴったりの素材です。
⑤鉄製
鉄製の門扉は、高い強度と重厚感を持つ素材です。華やかなデザインのものが多く、ワンランク上の高級感を演出できます。
しかし、鉄はさびやすく、定期的な塗装やメンテナンスが必要です。また、重量もあるため、開閉がやや大変な場合も。クラシックなデザインを求める方にはおすすめの素材といえるでしょう。
2-3. 門扉の利便性
これまで門扉の外観やデザインについて主に詳しく説明してきましたが、門扉を選ぶ際に忘れてはならないのが利便性です。
最近では、簡単に出入りができるカードキーやタッチキー、スマートフォンによる施解錠システムを備えているものも。さらに出入りをスムーズにサポートしてくれる機能として、リモコンキーを持っていれば門扉に近づくだけで解錠してくれるという優れものも登場しています。これにより、雨の日や荷物を持っている時でも、手を使わずに簡単に門扉を開閉できます。
また、油圧作用によって門扉が自動で閉まるオートークローザー機能も、安定したスピードで開閉してくれるため、ストレスフリーでエントランスを出入りできますよ。
このように、門扉によってもその利便性はさまざま。使い勝手を重視したいという方は、リフォームの際には必ずチェックしておくようにしましょう。
3. 門扉のリフォーム費用の相場

門扉のリフォーム費用は「新しく設置する門扉の本体価格」と「施工費用」に大まかに分けられます。
本体価格は門扉のグレードによって変動し、新設か交換かで施工費用も異なります。本体価格と施工費用について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
3-1. タイプ別・門扉の本体価格相場
門扉のタイプ別の本体価格相場は以下の通りです。
門扉のタイプ | 費用相場 |
---|---|
片開きタイプ | 約3〜25万円 |
両開きタイプ | 約5〜40万円 |
親子開きタイプ | 約5〜30万円 |
引き戸タイプ | 約10〜35万円 |
アコーディオンタイプ | 約10〜35万円 |
跳ね上げタイプ | 約15〜40万円 |
費用相場はあくまでも一般的な目安であり、門扉の機能性やグレードによって大きく変動します。最新式の施解錠システムを備えた門扉をお求めの方は、その分高額になることを留意しておきましょう。
さらに、アコーディオンタイプと跳ね上げタイプには、それぞれ手動式と電動式のものがあります。電動式の場合、製品によっては非常に高額なものもあるため、相場はあくまでも参考程度に留めておくと良いでしょう。
3-2. 門扉リフォームの施工費用
門扉をリフォームする際にかかる施工費用は、門扉を新しく設置する場合と、門扉を新しいものへ交換する場合とで工事内容が変わるため、それに伴い施工費用も変動します。
以下では、スタンダードグレードの門扉を設置・交換すると仮定して、それぞれの施工費用をご紹介します。費用相場は、あくまでも一般的な目安ですので、リフォームを検討される際には必ず事前に専門のリフォーム業者にご相談の上、見積もりをとっておきましょう。
【門扉を新設する場合】
- 下地処理:約5〜6万円
- 基礎工事:約5〜6万円
- 門扉の新設工事:約3〜5万円
合計して、13〜17万円前後になります。
【門扉を交換する場合】
- 古い門扉の撤去工事:約5〜10万円
- 基礎工事:約5〜6万円
- 門扉の設置工事:約3〜5万円
合計して、13〜21万円前後になります。
4. まとめ

住まいの安全性や利便性を向上させる重要なポイントである門扉。そのような門扉をリフォームする際には、門扉の種類や素材、機能性、そして費用など、あらゆる面を考慮する必要がありますよね。
ぜひこの記事を参考に、ご自身の理想や住宅のスタイルにぴったり合う門扉を選び、暮らしの質を向上させましょう!
安心してリフォームを進めるためにも、専門業者への相談は必要不可欠です。もしお困りの場合には、ぜひ一度【おうちのアラート】までご相談くださいね。
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