天候を気にせず洗濯物を乾かすことができる便利な浴室乾燥機ですが、電気代はいくらなのか気になりますよね。
そこで本記事では、浴室乾燥機の電気代や今からできる節約方法、さらにはオール電化やガス式浴室乾燥機についての比較まで詳しく解説していきます。
1.浴室乾燥機の電気代はどれくらいかかるの?(2024年時点)
1-1.浴室乾燥機の平均的な電気代
2024年のデータに基づくと、浴室乾燥機の乾燥機能の消費電力は、1時間当たり約1.3kWとなっています。公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会の定める家電製品の1kWh当たりの目安単価は31円(2024年時点現在)です。
したがって、浴室乾燥機を1時間使用すると、約40.3円の電気代が発生します。1ヶ月(30日間)毎日3時間ずつ使用すると仮定すると、約3,600円という電気代が発生する計算になります。これは家計に影響を及ぼす金額と言えるでしょう。
加えて、全ての浴室乾燥機が均一の消費電力で動いているわけではありません。購入時にチェックするポイントの一つとして、消費電力や乾燥能力を確認することが大切です。メーカーや機種によっては、電気代が30〜50円の範囲で変動します。この幅がある理由は、製品の性能や機能性、そして最新の技術を取り入れているかどうかによるものです。
また、電気代の計算に使用する単価も、時期や地域によって若干の変動があります。今回の計算では、全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安単価31円/kWh(税込)[2022年7月22日改定]をもとにしていますが、具体的な電気代を知りたい場合は、各地域の電力会社の料金をチェックすることをオススメします。
1-2.1時間ごとの電気代の違い
1時間使用した場合
計算式:1.3kW × 1時間 × 31円/kWh = 約40.3円
使用時間 | 電気代の目安 | シチュエーション |
---|---|---|
1時間 | 約40.3円 | 少量の洗濯物や、すでに半乾きのアイテムを完全に乾燥させる場合 |
2時間 | 約80.6円 | |
3時間 | 約120.9円 | |
4時間 | 約160円 | 一日分の家族の洗濯物や、タオルやジーンズなどの乾きにくいアイテムを乾燥させる場合 |
5時間 | 約201.5円 | |
6時間 | 約241.8円 | |
7時間 | 約282.1円 | 複数日分の洗濯物や、大量の洗濯物を一度に乾燥させる場合、または梅雨時期や冬場などの湿度が高い日に、しっかりと乾燥させる必要がある場合 |
8時間 | 約321円 |
1-3.一人暮らしでかかる電気代
一人暮らしで浴室乾燥機を使用する場合、使用頻度は2〜3日に1回程度が一般的です。また、浴室乾燥機の稼働時間は1回あたり2〜4時間程度が必要になると考えられます。
前項で説明した通り、浴室乾燥機の1時間あたりの電気代を約40.3円(1.3kW × 31円/kWh)と設定すると、1回の使用では約80〜160円の電気代がかかります。1ヶ月に10〜15回使用する場合、月額の電気代は約800〜2,400円となります。
カップルの場合
カップルで浴室乾燥機を使用する場合、使用頻度は一人暮らしと同様に2〜3日に1回程度が一般的ですが、洗濯物の量が増えるため、稼働時間は1回あたり3〜5時間程度が必要になると考えられます。
よって、1回の使用では約120〜200円の電気代がかかり、1ヶ月に10〜15回使用する場合、月額の電気代は約1,200〜3,000円となります。
4人家族の場合
4人家族で浴室乾燥機を使用する場合、カップルの場合よりもさらに洗濯物の量が増えるため、使用頻度は2〜3日に1回程度と想定して、稼働時間は4〜7時間程度が必要になると考えられます。
よって、1回の使用では約160〜280円の電気代がかかり、1ヶ月に10〜15回使用する場合、月額の電気代は約1,600〜4,200円程度となります。
このように頻繁に浴室乾燥機を使用すると、決して安くはない電気代がかかってしまいます。浴室乾燥機は使いたいけどなるべく電気代は安く抑えたい…そんなあなたのために今日からできる節約テクニックを次の章でご紹介します。
2.浴室乾燥機の電気代節約テクニック!
浴室乾燥機を使用する際の電気代は、しっかりと節約方法を知っておけば意外と抑えることができます。日常の使い方や習慣を少し変えるだけで、毎月の電気代の節約が実現するのです。以下に、具体的な節約テクニックをご紹介します。
2-1.干し方を工夫する
洗濯物を乾燥機にかけるとき、どう干すかが電気代の節約に繋がります。洗濯物同士が密接していると、その部分はなかなか乾かず、乾燥機を長時間使用する必要が出てきます。洗濯物同士の間隔をしっかりと取ることで、全体が均等に乾燥し、乾燥時間を短縮できます。繊維の種類や厚さによっても乾燥時間は異なるので、注意が必要です。
2-2.サーキュレーターを併用する
浴室乾燥機だけでなく、サーキュレーターを併用することで、より効率的な乾燥が期待できます。サーキュレーターが生み出す風で、乾燥機から吹き出す熱風が均等に洗濯物に当たるようになり、乾燥時間を短縮できるのです。特に大量の洗濯物や、乾きにくいアイテムを乾燥させる際には、この方法が効果的です。
2-3.定期的に掃除をする
浴室乾燥機のフィルターは、使用するたびにホコリやゴミ、衣類の繊維などが付着し溜まっていきます。それらが詰まったフィルターは、乾燥能力を低下させ、結果的に乾燥時間が長くなってしまいます。そのため、こまめにフィルターを掃除することで、乾燥機のパフォーマンスを維持し、無駄な電気を消費するのを防ぎます。
2-4.部屋干ししてから浴室乾燥機を使用する
洗濯物を一部乾燥させてから浴室乾燥機を使う方法も効果的です。部屋干しや自然乾燥で衣類の湿気を軽減させてから浴室乾燥機を使用すると、その分稼働時間が短くなり、電気代を大幅に節約できます。
2-5.乾きにくい洗濯物の干し位置を工夫する
乾きにくい洗濯物は、送風口の近くに干すことで効率的に乾燥させることができます。厚手のタオルやデニムなど、時間のかかるものは他の衣類からも間隔を空けて干し、風が十分に通るようにしましょう。これにより、乾燥にかかる時間を短縮することが可能です。
2-6.浴室内の壁や床の水滴を拭き取っておく
浴室乾燥機を使う前に、壁や床の水滴を拭き取ることで、乾燥時間を短くすることができます。湿気が少ない状態から乾燥を開始すると、浴室乾燥機がより効率的に動作し、電気代の削減にもつながります。また、浴槽に蓋をして蒸気の発生を抑えることも効果的です。
3.オール電化で浴室乾燥機の電気代を節約できる?
3-1.オール電化のシステムとは?
オール電化とは、家庭内の主要な機器や設備をすべて電気で動作させるシステムのことを指します。
具体的には、ガスや灯油を使用する機器を電気式のものに置き換えることで、家全体を電気だけで運用する住宅スタイルです。オール電化の主なメリットとして、CO2排出量の削減、火事のリスクの低減、そして電気代の節約が挙げられます。
3-2.オール電化住宅で浴室乾燥機の電気代を節約するポイント
オール電化住宅では、電気の料金プランが異なることが多く、一般的に夜間の電気料金が安く設定されています。このため、電気料金が割高になる昼間の使用を避けて、浴室乾燥機を夜間に使用することで、電気代を大幅に節約することが可能です。
また、電力のピーク時以外に電気を使用する「エコキュート」のような電気給湯設備を使用したり、食洗機や洗濯機のタイマー機能を利用して夜間に作動するよう設定しておくことで、オール電化住宅でのさらなる電気代節約が期待できます。
4.ガス式浴室乾燥機についても知っておこう
4-1.ガス式浴室乾燥機の基本的な特徴
ガス式浴室乾燥機は、ガスを燃料として使用して洗濯物を乾燥させる機器です。
主な特徴として、電気式よりも強力な温風を出すことが可能で、乾燥時間を短縮することができます。また、ガスの熱効率が高いため、長時間使用時の光熱費を抑えることが可能です。ただし、ガスの料金プランや使用状況によっては、電気式と比較してコストが高くなる場合もあります。
ガス式浴室乾燥機はその強力な温風により、浴室内の湿気を効率的に除去でき、カビ防止にも効果的です。乾燥だけでなく、浴室の衛生管理にも役立ちます。
4-2.浴室乾燥機のガス代と電気代の比較
ガス式浴室乾燥機の運転コストは、電気式に比べて一般的に低いとされています。
上記で述べたようにガス式の方が熱効率が良く1.5〜2時間程度で洗濯物を乾燥させることができるのに対して、電気式は3〜4時間ほどかかることが一般的です。
よって、ガス代と電気代を比較すると下記のようになります。
浴室乾燥機 | 1時間あたり光熱費 | 稼働時間の目安 | 1回あたり光熱費 |
---|---|---|---|
ガス式 | ガス代:40〜50円程度 電気代:約2円 | 1.5〜2時間 | 63〜104円ほど |
電気式 | 約40円 | 3〜4時間 | 120〜160円ほど |
ただし、ガス代は使用するガスの種類や地域、供給会社によって異なるため、具体的なガス代は各地域のガス会社の料金を参照することをおすすめします。
6.まとめ
いかがでしたか?
浴室乾燥機の電気代や今からできる節約方法を具体的にご紹介しました。小さな工夫、例えば洗濯物の適切な干し方や扇風機の活用、さらにオール電化住宅での賢い節約方法など、これらのテクニックで電気代を抑えることが可能です。
また、ガス式浴室乾燥機の導入も電気代の節約を目指す家庭にはおすすめの選択肢となります。ガスの熱効率の良さを活かして、短時間での乾燥が可能であり、長期的には電気式よりも経済的となることが多いです。
この記事を参考にして、浴室乾燥機を効率よく活用してみてください。