
暮らしを支える大事な家の床。
「フローリングの床が突如として沈んできてしまった」「前から少しずつ沈んできている気がする」などなど、ときにはトラブルが発生してしまうこともあります。一体、床が沈む原因とは?
本記事では、床が沈む主な原因や応急処置法、さらにはフローリングの主な張り替え方法までをご紹介。以下の記事を参考にしながら、専門業者への相談を検討してみてくださいね。
1. 床が沈む原因

フローリングは15年を目安に張り替えた方がいいとされていますが、それよりもあらゆる要因で早めに寿命が来てしまう場合があります。床が沈む原因はさまざまですが、それらの原因を知ってある程度当たりをつけておけば、専門業者への相談もスムーズになります。以下で床が沈む主な原因5つをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
1-1. 床構造の劣化
床が沈む主な原因の一つは、床構造の劣化です。長年の使用や経年劣化により、床の構造材料が腐食し、強度が低下します。特に木造住宅では、湿度が高い場所や直射日光が当たる場所、床材や柱、梁などが影響を受けやすいとされています。床が浮いたり沈んだりする感触がある場合、安全性を考慮し、即リフォーム会社へ連絡してください。
1-2. 多湿による腐食
床が沈む感覚が換気の弱い部屋で得られたなら、それは湿度のせいかもしれません。高い湿度環境では床材が湿気を吸収し膨張・収縮を繰り返すことで、腐食が進みます。とくにキッチンや浴室などの湿気の多い場所では、床が沈むリスクが高まります。そうならないよう換気の弱い部屋では、日頃から防湿対策を講じるようにしましょう。また、腐食のある場所にはカビも発生するため、日頃からサーキュレーターや扇風機で空気を循環させるようにしましょう。
1-3. シロアリ被害
シロアリは木材を好んで食害し、住宅の構造材にも被害を与える可能性があります。シロアリによる被害が進行すると、床下が空洞化して強度が低下し、沈みやすくなります。住宅倒壊の恐れもあるため、もし家の中でシロアリを発見した場合には、いち早くシロアリ駆除の業者に依頼しましょう。
1-4. 重いものを長期間置いている
本棚などの重いものを長期間同じ場所に置いていると、床が沈む原因となります。本は一冊あたり約450gのため、1000冊ほどあった場合には450kgの重みが一箇所に加重され続けることになります。もし本が多い場合には、重量が狭い範囲に集中する縦型の本棚ではなく、重みを分散できる横型の本棚にしましょう。
1-5. 地盤沈下
地盤が沈下すると、建物全体が傾いたり、床が沈んだりすることがあります。家を建てる前に地盤調査を行い、必要に応じて地盤改良工事などの対策を講じることが大切です。
2. 業者に依頼するまでの応急処置

床の沈みは暮らしの安全にも関わるため、専門業者への相談が不可欠です。しかし、実際に連絡から施工までの時間が空いてしまうこともしばしば。そんなときは以下のような応急処置を取り、なるべく近くを歩かないように注意してください。
2-1. ベニヤ板を被せる
ベニヤ板を沈んだ部分に被せることで、一時的な補強を図ります。ベニヤ板は床の荷重を分散させ、床材の変形を抑える効果があります。ベニヤ板を被せた場合には、段差でつまずかないようカーペットなどを敷くとより安心です。
2-2. 床下に乾燥剤を置く
湿気が沈みの原因である場合、床下に乾燥剤を配置することで湿度を低減させ、床材の腐食を抑制します。これにより一時的な悪化を軽減できる可能性があります。
2-3. 床下用換気扇を置く
床下の通気を確保するために換気扇を配置します。これにより湿気の蓄積を抑制し、床の劣化を遅らせることができます。
3. フローリングのリフォームは2種類

フローリングの張り替え方法は主に2種類が存在します。それぞれにメリットとデメリットがあり、費用も異なるため、ご自分の予算や住宅の状態に合わせ、最適な方を選んでください。
3-1. 張り替え工法
フローリングの張り替えは、古くなった床材を撤去し、新しい床材を取り付ける工法です。
メリット
- 床材を撤去するため、基礎部分の状態を目視できる
- 張替え前と床の高さが変わらない
- 新品のフローリングに一新できる
デメリット
- リフォーム費用と時間がかかる
- 高さ調整が必要
手順
- 旧床材の撤去:古くなったフローリングを撤去します。これには床材や下地の確認が含まれます。
- 下地の点検と修復:床下地が傷んでいる場合、修復や補強を行います。均等な下地が新しい床の基盤として必要です。
- 新床材の取り付け:新しいフローリング材を丁寧に敷き詰め、必要に応じて接着剤や釘で固定します。
- フィニッシュの施工:最後に、床の表面にフィニッシュ材を塗布して美しさや耐久性を向上させます。
費用相場
フローリングの張り替えの費用は床材の種類や床の面積によって異なりますが、一般的には1平方メートルあたり10,000円から20,000円程度が一般的な相場となります。
3-2. 重ね張り工法(上張り工法)
重ね張り工法は、既存の床の上に新しいフローリング材を重ねて取り付ける方法です。
メリット
- 床材撤去の手間がかからないため、短時間でリフォームできる
- 廃材費がかからない
- 張り替え工法と比較してリフォーム費用を抑えられる
- 床を重ねて張るため、床の強度や防音効果が上がる
デメリット
- 床の高さが上がる
- 段差ができるため、つまずきやすくなる
手順
- 既存床の清掃:まず、既存の床を清掃し、平らで滑らかな状態に整えます。
- 下地処理:下地の傷みや不均等な部分を修復し、必要に応じて下地処理を行います。
- 新床材の敷設:新しいフローリング材を既存の床に重ねて敷き詰めます。接着剤やクリップで固定する場合があります。
- 仕上げ作業:最後に、新床の表面を仕上げ、美観や耐久性を確保します。
費用相場
重ね張り工法の費用は新床材の種類や施工方法により異なりますが、一般的には1平方メートルあたり5,000円から15,000円程度が一般的な相場となります。
これらのリフォーム方法は、床の状態や予算に合わせて選択することが重要です。プロの助言を得つつ、理想的なフローリングリフォームを進めてください。
4. まとめ

ここまで、床が沈んだときの原因や応急処置法、フローリングのリフォーム方法をお伝えしました。床の沈みは放っておくと家庭内の事故にも繋がりかねません。
お伝えしてきたとおり、床が沈み始めたら、早急にリフォームを検討しましょう。一刻も早く専門業者への相談をしてくださいね。
もしお困りの際には、【おうちのアラート】までご連絡ください。