お風呂(浴室)の排水溝のお掃除方法!原因別にオススメ掃除アイテムを紹介

お風呂(浴室)の時間は、一日の疲れを癒やす大切なひととき。しかし、その癒しの場所が不快な臭いや汚れで溢れていたら、心からリラックスすることは難しいですよね。
お風呂(浴室)の排水口の汚れは、日々の生活の中でほんの少しずつ蓄積され、気が付けば大変なことに。この記事では、そんなお風呂(浴室)の排水溝が汚れてしまう原因から、排水溝を効率よく綺麗にする方法、お掃除をラクにするおすすめのアイテムまでをご紹介します。

1. お風呂(浴室)の排水溝が汚れる原因

お風呂(浴室)の排水溝が汚れる原因は様々ですが、その大半は日常生活の中で避けられないものばかり。ここでは、特に頻繁に見られる汚れの種類とその原因を挙げてみましょう。

1-1. 髪の毛

毎日のバスタイムには欠かせないシャワー。
しかし、この時に抜け落ちる髪の毛が排水溝に溜まり、詰まりの原因となります。人間の髪は1日に約100本ほど抜け落ち、洗髪時に頭皮を刺激するとさらに抜けやすくなります。
排水溝に溜まった髪の毛は、皮脂汚れや石鹸カスが付着しやすく、他のホコリと絡み合ってさらに排水溝を詰まらせることもあります。
そのため、排水溝の髪の毛を放置すると水の流れを妨げ、悪臭や衛生上の問題を引き起こす可能性も。定期的に排水口の髪の毛を取り除くことが何よりも重要です

1-2. 皮脂汚れ

お風呂(浴室)の排水溝には、皮脂汚れも溜まっていきます。
髪の毛ほど見た目では目立ちませんが、身体を洗うたびに古い垢や皮脂が流れ落ちているのです。これらの皮脂汚れは、ドロドロとしたヘドロ状になりやすく、排水溝の詰まりやヌメリ、頑固な汚れの原因となります。放置しておくと洗剤を使ってもなかなか取り除きにくく、排水管内で根強い汚れとなるため、注意が必要です。

1-3. カビ

温度や湿度が高い浴室はカビが生えやすい環境。
排水溝の隅々にカビが生えると、見た目も悪く、臭いの原因にもなります。さらに、排水口にたまった皮脂や髪の毛などの汚れもカビが発生しやすくなる原因のひとつ。これらの汚れが排水溝で絡み合い、排水溝の流れが悪くなることで、急速にカビが繁殖していきます。繁殖するカビは、ピンク色のものやヘドロ状の黒いカビ、黒ずみなどさまざま。
排水溝にたまった髪の毛や皮脂汚れを定期的に除去し、浴室の衛生状態を保つようにしましょう。

1-4. 石鹸カス

身体や顔をきれいに洗い流してくれる石鹸ですが、排水溝に溜まった石鹸カスには注意が必要です。
シャンプーやボディソープなどの石鹸カスは、水分がなくなって固まると排水口に固着し、取り除きにくくなります。さらに、皮脂汚れなどと混ざることで排水口をヌメヌメにすることも。洗顔やスクラブ、洗い流すパックなどの化粧品も同様に髪の毛や皮脂と混ざり合い、ドロっとした汚れを形成します。
特に、粒が大きく粘度が高い化粧品は他の汚れに吸着しやすいため、使用後はこまめに排水口から流し、きれいに取り除くことが重要です。

1-5. 鼻水や痰(たん)

風呂場で鼻をかんだり、咳をしたりすると、粘度の高い排泄物が排水溝に溜まることも。
これらの汚れは水で流れることもありますが、排水口のゴミ受けにある髪の毛やホコリに引っかかると、流れづらくなります。さらに、長時間放置されると、排水溝がヌメリやヘドロ状の汚れで覆われることもあります。入浴中にはなるべく原因となる行為は行わないようにしましょう。

1-6. その他のホコリやゴミ

浴室を使用する中で、身の回りのホコリや小さなゴミが排水溝に流れ込むこともあります。
例えば、シャンプーや入浴剤のフィルムの切れ端や、絆創膏などが挙げられます。これらの固形物が排水溝に落ちると、水の流れが阻害され、排水溝が詰まる恐れが生じます。ちょっとしたゴミによって、思わぬ形で排水溝が詰まってしまう可能性もあるため、入浴中には細心の注意を払うようにしましょう。

2. お風呂(浴室)の排水溝の掃除手順

お風呂(浴室)の排水溝を清潔に保つためには、定期的な掃除が欠かせません。
ここでは、日常的に行なうべきお風呂(浴室)の排水溝の掃除手順をご紹介します。

2-1. 排水溝のパーツを取り外す

まずは、排水溝のフタやヘアキャッチャー、フィルター、排水トラップなど、取り外せるパーツはすべて外しておきましょう。

2-2. 髪の毛などの大きめのゴミを取り除く

パーツを取り外したら、ヘアキャッチャーに絡まった髪の毛や、大きなゴミをゴム手袋をはめた手や、ティッシュで取り除きます。排水溝のフタの裏側などにも付着している可能性がありますので、各パーツをしっかりチェックしましょう。

2-3. 洗剤とブラシで排水溝・パーツを磨く

大きめのゴミや汚れを取り除けたら、次はヘアキャッチャーやフィルターをすり抜けた石鹸カスや皮脂汚れなどを掃除していきます。
浴室専用の洗剤や、家にある中性洗剤を使って、ブラシで丁寧に排水溝や各パーツを磨きます。
細かい部分や、大きめのブラシでは行き届かない箇所は、歯ブラシ等の小さいブラシを使うのがオススメです。ヌメリがなくなるまで丁寧に磨いていきましょう。
最後にシャワーで全体を洗い流して、日常的に行なうメンテナンスは完了です。

2-4. 汚れがしつこい場合には、洗剤をつけて放置

特に頑固な汚れが付着している場合、塩素系漂白剤や中性洗剤、重曹など、お手持ちの洗剤で各パーツをつけおきしましょう。各洗剤に指定されている時間に従って、一定時間放置したあと、水とブラシでしっかりと洗い流します。

3. 【原因別】お風呂(浴室)の排水溝掃除にオススメの洗剤

上記で紹介したように、お風呂(浴室)の排水溝にはさまざまな汚れが付着しています。
お風呂(浴室)の排水溝にこびりついている汚れの種類によって、使用すべき最適な洗剤は異なります。ここでは、それぞれの汚れに合わせた洗剤の選び方を紹介します。

3-1. 髪の毛の詰まりにはパイプクリーナー

髪の毛で詰まった排水溝には、強力なパイプクリーナーが効果的です。
パイプクリーナーには、次亜塩素酸ナトリウムや水酸化ナトリウムなどの成分が含まれており、髪の毛のタンパク質を溶かす働きがあります。髪の毛を溶かしながら排水管をきれいに掃除してくれるため、詰まりと悪臭の両方を解消できます。

使い方は簡単。
まず、規定量のパイプクリーナーを排水溝に注ぎ、決められた時間放置して洗い流すだけ!
しかし、放置時間を超えると溶けた汚れが固まり、詰まりが悪化する恐れがあるため、注意が必要です。また、熱湯で洗い流すと有害ガスが発生する恐れもあるため、製品の使用方法をよく読み、気をつけて掃除を行なうようにしましょう。

3-2. 軽い皮脂汚れには中性洗剤

放置するとカビの発生へと繋がってしまう皮脂汚れ。
カビが発生する前の軽い皮脂汚れであれば、お家にある浴室用の中性洗剤で十分です。汚れが気になる箇所に吹きつけて、ブラシやスポンジで擦って洗い流しましょう。

ただし、頑固な皮脂汚れによって排水溝が詰まってしまっている場合は、重曹やアルカリ性の洗剤がオススメ。皮脂汚れは弱酸性のため、これらのアルカリ性の洗剤が役に立ってくれますよ。

3-3. 黒カビには塩素系漂白剤

風呂場の排水溝に黒カビが繁殖している場合、市販のカビ取り剤を使用して取り除くことができます。カビ取り剤には、主に塩素系漂白剤が含まれており、これらが黒カビ除去に最適とされています。
ただし、使用する際には以下の点に留意しておく必要があります。

まず、カビ取り剤を使用する際には、防毒マスクや手袋、ゴーグルなどの個人保護具を着用し、皮膚や呼吸器を保護しましょう。
特に塩素系漂白剤は揮発性が高く、吸い込むと粘膜を刺激する可能性があるため、注意が必要です。
また、カビ取り剤を使用する際には必ず換気を行ない、窓を開けておきましょう。
塩素ガスは揮発性が高く、密閉された空間での使用は有毒ガスの蓄積を招きます。
十分な換気を確保することで、有害なガスの蓄積を防ぐことができます。

最後に、カビ取り剤を洗い流す際には、お湯ではなく水を使用しましょう。お湯を使用すると塩素ガスが揮発し、吸い込んでしまう危険性があります。水で十分に洗い流すことで、安全にカビを除去することができます。

使用するカビ取り剤の注意事項をよく読んで作業にあたるようにしてくださいね。

3-4. ピンクカビにはアルカリ性洗剤

石鹸カスや皮脂を餌にし、高温多湿な環境を好むピンクカビ。まさにお風呂(浴室)の排水溝はピンクカビにとって最適な環境といえるでしょう。
このピンクカビは、酸性の汚れであり、除去するためには塩素系漂白剤や酸素系漂白剤などのアルカリ性洗剤が効果的とされています。もしくは、重曹とクエン酸を組み合わせて作った洗剤もピンクカビを除去するのにオススメ。

酸素系漂白剤は無臭で、塩素系漂白剤のような刺激臭がないため、塩素系漂白剤が苦手という方にもピッタリです。塩素系漂白剤を使用する際には、上述したように手袋やゴーグル・マスクなどの保護具の着用と十分な換気を行ない、必ず注意事項に従って作業を進めるようにしましょう。

3-5. 石鹸カスには酸性洗剤とアルカリ性のどちらかを

石鹸カスの汚れには、アルカリ性と酸性の2種類があります。
水道水中のカルシウムや、マグネシウムと結合してできる「金属石鹸」はアルカリ性であり、この場合、酸性洗剤やクエン酸、お酢を使用して落とします。
一方、皮脂汚れと石鹸成分が結合してできる「酸性石鹸」は皮脂汚れと石鹸成分が結合してできるもので、アルカリ性洗剤や重曹を使用して落とします。

大まかな見分け方は、白っぽく固くこびりついたものが「金属石鹸」。黒や灰色っぽい見た目で、ベタっとした質感のものが「酸性石鹸」です。

酸性石鹸とアルカリ性洗剤のどちらかをうまく活用して、石鹸カスの汚れを落としてみてくださいね。

4. お風呂(浴室)の排水溝をきれいに保つコツ

日々のお掃除が面倒でも、以下のコツを押さえておけば、排水溝を清潔に保つことができます。

お風呂(浴室)の排水溝を清潔に保つためには、やはりこまめな掃除が最も重要です。
汚れがたまると、しつこく頑固な汚れや、カビの発生へと繋がってしまうため、日常的に行なう掃除が不十分となってしまいます。
まず、お風呂(浴室)から上がった際には、排水口に溜まった髪の毛やゴミを取り除きましょう。これを習慣にすることで、排水口の詰まりを防ぐことができます。

また、週に1回から2回程度のペースで、排水口や排水トラップに付着した皮脂汚れや石鹸カスなどの汚れをブラシでこすります。定期的な掃除によって、汚れのこびりつきを防ぐことができます。さらに効果的な方法としては、お風呂(浴室)に入った後に排水口周りを洗剤とスポンジで掃除することが挙げられます。
毎回の徹底的な掃除は難しいかもしれませんが、定期的な掃除で汚れの蓄積を防ぐことができますよ。

4-2. 排水溝ネットを活用する

髪の毛や大きなゴミをキャッチしてくれる排水溝ネットを使うと、掃除がぐっと楽になります。
ヘアキャッチャーだけでは髪の毛が絡まってしまったりと、お掃除の手間がかかってしまいますが、排水溝ネットを設置することで、ネットに髪の毛やゴミが溜まり、排水溝に流れ込むのを防ぎます。また、汚れや髪の毛が溜まったらネットを交換するだけでキレイを保てるため、掃除の手間も減らすことができます。普段の排水溝掃除をもっと時短で行ないたいという方は、排水溝ネットも活用してみてくださいね。

4-3. ぬめり防止剤を使う

市販のお風呂(浴室)の排水溝用のぬめり防止剤を使用すると、ぬめりの発生を抑えやすくなります。
使用方法は固形のぬめり防止剤をヘアキャッチャーに設置しておくだけでOK!ぬめり防止剤には薬剤が含まれており、置いておくだけで約2か月間ほど効果が持続し、お掃除の手間をグッと減らすことができます。
しかし、薬剤がなくなると同時にぬめり防止効果も失われるため、定期的な取り換えが必要です。取り換え時期を守ることで、排水溝のキレイさを持続させることができます。
また、設置期間中も適度な掃除も忘れずに行なうようにしましょう。

4-4. ヘアキャッチャーにアルミホイルを入れる

お風呂(浴室)の排水溝を清潔に保つ方法として、簡単に実践できるのがアルミホイルを利用する方法です。
アルミホイルを3cm程度に丸めてヘアキャッチャーに入れておくことで、ぬめりの原因となる菌の繁殖を抑えることができます。これにより、普段のお掃除が髪の毛やゴミを取り除くだけで済むようになり、ヌルヌルとした汚れが減ることでお掃除も楽になります。ただし、汚れが付着してきたら、アルミホイルを交換するようにしましょう。
また、アルミホイルを誤って排水溝に流してしまうとつまりの原因になるため、使用時には注意が必要です。

4-5. お風呂(浴室)の排水溝をリフォームする

こまめなお掃除をしていても、どうしても排水溝から悪臭がしてしまったり、詰まりが解消されないという場合は、経年劣化が進んでいる可能性も考えられます。
お風呂(浴室)のリフォームは、約15〜20年ごとに行なうことが目安とされています。ご自宅の浴室や浴槽の状態を鑑みて、最終手段としてリフォームの検討もしてみましょう。近年では、髪の毛やゴミを小さくまとめてくれるなど、お掃除の手間を減らしてくれる機能的な排水溝パーツもありますので、リフォームの際には取り入れてみるのもオススメです。

5. まとめ

お風呂(浴室)の排水溝の掃除は、快適なバスタイムを保つために非常に重要です。この記事で紹介した掃除方法やアイテムを上手く活用して、毎日のお風呂(浴室)をより清潔で心地よいものにしましょう。

定期的にお掃除をしても排水溝の状態が改善しないという場合は、リフォームの時期が近づいている可能性もありますので、まずはリフォーム業者に相談してみるのもオススメです。

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