アクセントクロスとは?失敗しないリフォームのコツや費用相場も解説

壁の一面を変えるだけで簡単にお部屋のイメージを変えることのできるアクセントクロス。

しかし、「どのような色や柄のものを選べばいいかわからない」「現状のインテリアと合うか不安」「アクセントクロスを取り入れるのにかかる費用が知りたい」とお考えの方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、アクセントクロスの選び方や、アクセントクロスを取り入れる際のよくある失敗、アクセントクロスにかかる費用相場について詳しく解説していきます。

「失敗することなく、アクセントクロスを取り入れてみたい!」という方は、ぜひ本記事を参考に、
アクセントクロスを選んでみましょう!

1. アクセントクロスとは

まず、アクセントクロスとはどのようなものなのか改めて詳しくみていきましょう。
「アクセントクロスという名前はよく聞くけど、実際どのようなものかわからない」「アクセントクロスを取り入れるとどんな嬉しいことがあるの?」という方に向けて、詳しく解説していきます。

1-1. アクセントクロスの特徴

アクセントクロスは、部屋の壁の一部に他と違う色や柄のクロスを貼ることで、インテリアにアクセントを加えてくれるものです。

たとえば、白い壁に一部だけ色や柄の異なるクロスを使うと、部屋が一気にオシャレになります。アクセントクロスは、比較的リーズナブルな価格で、お部屋の雰囲気をぐっと変えることができるので、リフォームやリノベーションにもピッタリ。

自分の好みや部屋の雰囲気に合ったものを選ぶと、より理想的な空間を作り上げることができます。

1-2. アクセントクロスのメリット

取り入れるだけでお部屋の印象をガラッと変えてくれるアクセントクロス。
では、そんなアクセントクロスには他にどのようなメリットがあるのか詳しくみていきましょう。

①お手軽に部屋をおしゃれにできる

全面的に壁紙を張り替えるリフォームや、タイル等の素材を使用したリフォームには費用や時間がかかりますが、アクセントクロスならお手軽におしゃれな空間を実現できます。

②部屋を広く見せる効果も期待できる

取り入れるアクセントクロスの色や柄によっては、部屋を広く見せることも可能です。白に近い明度の高いクロスを使用することで、広々とした空間を演出できます。また、大胆なパターンのアクセントクロスよりも、小花柄などの控えめな柄がプリントされたものの方が、空間を比較的広く見せてくれます。

③自分好みに部屋をデザインできる

好きなカラーや柄を選ぶことで、自分の個性を表現した空間を作り出せます。部屋のテーマを統一したい場合も、アクセントクロスがおすすめ。インダストリアルテイストや北欧風など、特定のテーマに沿ったインテリアを作り上げたい際にアクセントクロスを活用すると、イメージを強めてくれますよ。

④部屋ごとにデザインを変えることができる

部屋ごとに異なるデザインを取り入れることで、新鮮な雰囲気を楽しむことができるのも魅力的。さらに、アクセントクロスの取り替えは比較的手軽に行えるため、季節や気分に合わせて部屋の雰囲気を変えることも容易です。

このように、アクセントクロスは自由度高く取り入れられ、空間のオリジナリティを追求できることがなによりのメリット。また、壁の一部のみを変えるため、思い切った柄や色にも挑戦しやすく、部屋全体に個性を与えることができます。

お手軽に空間の雰囲気を変えることができるため、リノベーションに最適なアイテムといえるでしょう。

2. アクセントクロスの選び方

いざアクセントクロスの商品を調べてみると、たくさんの色や柄があって迷ってしまうという方も多いのではないでしょうか?そこで、本章ではどのようなアクセントクロスを選ぶべきか、それぞれのケースやニーズごとにご紹介します。
デザインだけでなく、機能性や素材、部屋の利用用途など、様々なポイントをおさえつつ、ピッタリ合うものを探していきましょう。

2-1. 色から考える

アクセントクロスの色を選ぶ際には、色味、明度、彩度の3つの要素を考慮することが重要です。
それぞれ詳しくみていきましょう。

①色味

色味は、暖色系寒色系中間色、そして無彩色に大きく分けられます。

暖色系はピンクやオレンジ、黄色などが挙げられ、元気でにぎやかなイメージを与えてくれます。

一方、ブルーやネイビー、水色などの寒色系は、爽やかかつ落ち着いた印象に。とくにブルー系の色は集中力が高まる効果があるとされているため、書斎などの落ち着いて集中したい部屋に適しています。

中間色には緑や紫などがあり、取り入れやすいニュートラルなカラーリングです。とくに緑のアクセントクロスは、穏やかでリラックスした空間を演出します。

無彩色とは、黒やグレーなどのいわゆるモノトーンカラーを指します。おしゃれで洗練された、モダンな空間を作りたいという方におすすめの色といえるでしょう。

②明度

明度は色の明るさを示し、明度が高くなるにつれて白っぽい淡いトーンに近づいていき、反対に明度が低くなるにつれてくすんだダークトーンになっていきます。
明度が低い色は重厚感を演出しますが、明度が低すぎると圧迫感を感じる可能性も。そのため、演出したいインテリアのイメージに合わせて、アクセントクロスのトーンを選ぶようにしましょう。

③彩度

彩度は色の鮮やかさを示し、彩度が高い色はビビッドな印象を与えます。一方、彩度が低い色は落ち着いた印象を持ちます。そのため、ポップな印象にしたい子供部屋などには、彩度の高いアクセントクロスを選ぶのがおすすめ。
逆に、寝室などの落ち着いた雰囲気のインテリアにしたい場合には、彩度が低めのアクセントクロスを選ぶのがおすすめです。

④人気色

「まずは無難なカラーからアクセントクロスを取り入れてみたい」という方は、人気色を参考にするのもひとつの手。
アクセントクロスの人気カラーは、グレーやブルーグレー。ブルーグレーなどの明度や彩度の低い色であれば、他のクロスや家具にも馴染みやすいため、失敗しづらいといえるでしょう。

2-2. 素材から考える

アクセントクロスを選ぶ際には、素材の特性も重要です。以下では、主要な素材とその特徴を紹介します。

①ビニールクロス

ビニールクロスは、塩化ビニール樹脂で作られており、多彩なデザインと手頃な価格が魅力です。防水や防汚、防炎などの機能性も兼ね備えているため、とくに子供がいるご家庭や、汚れがつきやすい場所での使用に適しています。施工も容易でDIYにも向いているとされています。

②織物クロス

織物クロスは、シルクやレーヨン、麻などの布でできた壁紙で、丈夫かつ高級感のある素材です。ワンランク上の上質なインテリアにしたいという方におすすめのクロスといえるでしょう。静電気を発生させにくく、ホコリや汚れがつきにくいのも魅力のひとつ。ただし、お手入れは比較的難しいので注意が必要です。

③紙クロス

紙クロスは、和紙や加工紙を素材としており、紙ならではの自然な風合いや手触りが特徴です。調湿効果があり、音を吸収して空気を通すので、和室にも適しています。ただし、耐久性は他の素材に比べるとやや劣るとされています。

④自然素材クロス

自然素材のクロスには、珪藻土や漆喰などがあります。これらは消臭効果や防火性、湿度調整などの利点があり、快適なお部屋づくりを目指したいという方におすすめの素材です。

各素材にはそれぞれ特性がありますので、お部屋の用途や雰囲気に合わせて選ぶことが大切です。
素材の特性を理解し、自分のニーズに最適なアクセントクロスを選ぶことで、お部屋の雰囲気をより一層引き立てることができます。

2-3. 機能性を考える

アクセントクロスを選ぶ際には、機能性に着目しておくことも重要です。
以下では、アクセントクロスにおすすめの機能を詳しくご紹介します。

①耐久性壁紙

耐久性のある壁紙は、通常のビニールクロスよりも強度が高く、表面にひっかき傷が付きにくい特徴があります。とくに子ども部屋やリビング、ペットのいる部屋など、傷が付きやすい場所に適しています。

②撥水性壁紙

キッチンやトイレ、洗面所などの水回りの壁紙には、撥水効果のあるものを選ぶのがおすすめ。
撥水効果のある壁紙は、水や汚れが壁に付着してもすぐに拭き取ることができます。これにより、カビの発生や汚れの蓄積を防ぎます。

③抗アレルゲン壁紙

花粉やハウスダストなどを気にする方には、抗アレルゲン効果のある壁紙が適しています。
この壁紙は、体にさまざまな支障をきたすアレルゲンを吸着し、抑制する効果があります。とくにリビングなど家族が集まる場所、ゆっくり体を休めたい寝室での利用がおすすめです。

④汚れ防止壁紙

子どもがいるご家庭やキッチン、トイレなどで利用される防汚効果のある壁紙は、汚れが表面にしみ込みにくいため、日々のお手入れが簡単で清潔な状態を保ちやすくなります。

⑤調湿壁紙

窓の結露やカビが気になる場合には、調湿効果のある壁紙が適しています。
この機能を持つ壁紙には、湿度が高くなると湿気を吸い、空気が乾燥すると水分を放出する働きがあり、快適な室内環境を維持します。

⑥消臭壁紙

臭いが気になる場所で利用される、消臭効果のある壁紙。
ペットやタバコ、生ごみなどの臭い成分を吸着・分解することで、清潔な空間を保ちます。清潔さを保ちたい部屋や場所に使用するとよいでしょう。

⑦光拡散壁紙

自然光が入りにくい部屋や暗い空間におすすめなのが、部屋に明るさを与えてくれる光拡散効果のある壁紙。照明を多用しなくて済むため省エネ効果も期待でき、長時間電気を使用するリビングやダイニングなどでとくに有用です。

2-4. インテリアから考える

お部屋のインテリアに合わせて、アクセントクロスを選ぶのも大切なポイント。イメージと異なるアクセントクロスを使用すると、お部屋の統一感がなく、チグハグな印象を受けてしまうので、注意しましょう。
例えば、温かみのあるナチュラルな雰囲気に仕上げたい場合には、お花などの植物の柄が入ったアクセントクロスを選んでみたりと、色だけではなく柄にもこだわってみるのがおすすめ。

また、家具や床の色とのバランスも、アクセントクロスとインテリアの調和には重要です。既存の家具の色に合わせてアクセントクロスを選ぶことで、お部屋全体がまとまりやすくなります。家具と同系色のアクセントクロスを選ぶと、バランスがとりやすくなり、統一感のある雰囲気に。

一方、家具と反対色のアクセントクロスを選ぶと、家具との対比が際立ち、個性的な雰囲気が醸し出されます。

2-5. 部屋の利用用途から考える

部屋の利用用途に合わせてアクセントクロスを選ぶことで、空間に適した雰囲気を作ることができます。

例えば、仕事など集中して何かに取り組む書斎では、集中力を高めるブルー系のアクセントクロスが適しています。
癒しやリラックスを求めるリビングには、落ち着いた雰囲気のアクセントクロスがおすすめ。緑やダークブラウンなど、温かみのある色を取り入れてみるようにしましょう。
寝室では、質の高い睡眠を得るために、リラックスできるアースカラー系の色や、落ち着いた印象をもつグレー系の色がおすすめです。
ほかにも、子どもの遊び部屋には、明るくポップな雰囲気を醸し出すパステルカラーのアクセントクロスもぴったり!

用途に合わせた色のアクセントクロスを選ぶことで、部屋全体の雰囲気が向上しますよ。

3. アクセントクロスの失敗例

ここからは、アクセントクロスを取り入れる際に起こりがちな失敗例をご紹介していきます。アクセントクロスはお部屋の印象を左右する重要な要素。そのため、じっくりとイメージを膨らませてから張り替えを進めることが重要です。「想像と違った…」という事態を避けるためにも、よくある失敗例とその対策を必ずチェックしておきましょう。

3-1. 部屋全体の印象が雑多になってしまった

アクセントクロスを取り入れてみたら、なんだか部屋がごちゃごちゃと雑多な印象になってしまった…なんてことも。
インテリア全体の統一感を保ちつつ、アクセントクロスを導入するためには、他の家具やカーテン等の色味も意識することが大事です。部屋全体を3色におさえることで、バランスの良い印象を作ることができます。床や壁の色をベースカラーとして、それ以外の2色を家具やカーテン、クロスなどでアクセントを加えると、統一感のある空間を作ることができます。

また、アクセントクロスの施工面積は、お部屋の壁全体の2〜3割が理想的です。過度にアクセントクロスを使用すると、まとまりのない印象になってしまうため、お部屋の色味やバランスを考えて、適度にアクセントクロスを取り入れるようにしましょう。

3-2. 施工してみたら想像と違った

アクセントクロスを実際に貼ってみたら、イメージと違う仕上がりになってしまったという事態を避けるためにも、実際にクロスを直接確認しておくことが大切です。カタログやWeb上で見る写真の色味や質感は、実物と異なることが多いもの。実際にモデルハウスを訪れたり、メーカーの壁紙サンプルを見ることで、イメージのズレを防ぐことができます。

また、小さなサンプルでは、色や質感を正確に把握するのが難しいケースもあります。お気に入りのアクセントクロスを見つけたら、メーカーに大きめのサンプルも問い合わせてみるようにしましょう。大きなサイズのサンプルを壁にあてて設置イメージを確認することで、実際の印象をより正確に把握できます。

さらに、日当たりや照明の影響も考慮する必要があります。照明条件によって壁紙の印象が変わることがあるため、実際の使用環境を想定して選ぶことが重要です。

3-3. チープな印象になってしまった

アクセントクロスの失敗例として、チープに見えてしまうケースも挙げられます。とくに、タイル調、大理石調、コンクリート調、木目調、レンガ調などの「〇〇調」のクロスは、あくまでも柄のみを模倣したものであり、質感はどうしても本物には劣ってしまいます。

また、アクセントクロスでは、一定間隔で柄を繰り返すため、自然素材ならではの風合いがなく、かえって違和感が生まれることも。そのため、大きな面積の壁には使用せず、あくまで小さなアクセントを加える程度に使用することをお勧めします。

さらに、アクセントクロスの厚みや質感もインテリアを上質なものに仕上げるのに重要なポイント。厚みがあれば破れにくく、傷を隠しやすいメリットがあります。
一方、薄いクロスの場合は、傷をつけたときに下地が見えたり、つなぎ目が浮いてきたりするケースも。お部屋の雰囲気を上質なものにするためにも、色や柄だけでなく生地感もしっかりチェックすることが重要です。

4. アクセントクロスにかかる費用相場

最後に、気になるアクセントクロスの張り替え費用について解説します。
一般的に、アクセントクロスを取り入れるのにかかる費用の内訳は「クロスの材料費」と「工事費」であり、施工面積や使用するクロスの価格によって変動します。

アクセントクロスの一般的な相場価格は1㎡あたり1,000〜2,000円程度とされています。
そのため、6畳のお部屋に壁一面分のアクセントクロスを張る場合、約10㎡程度アクセントクロスを使用することとなり、材料費は1〜2万円程度かかります。
さらに、作業料や養生費、廃材処理費、交通費などの工事費が2万円程度加わり、合計して3〜4万円程度となります。

しかし、この費用相場はあくまでもスタンダードなグレードのアクセントクロスを選んだ場合や、一般的な工事内容であった場合に限ります。高機能なアクセントクロスを設置する場合などは、さらに費用が嵩むため注意が必要です。また、リフォーム業者によっても工事費用が異なりますので、複数者から見積もりを取るようにしましょう。

5. まとめ

いかがでしたか?
アクセントクロスの選び方や、アクセントクロスを取り入れる際のよくある失敗、アクセントクロスにかかる費用相場について解説しました。

壁の一部を張り替えるだけで、部屋の印象をガラッと変えてくれる便利なアイテムですが、その分「イメージと違った…」などの失敗とも隣り合わせです。色やデザインだけではなく、素材や機能性も考慮して、ご自身のニーズにピッタリ合うアクセントクロスを選ぶようにしましょう!
また、アクセントクロスを張る際には、複数の専門業者から見積もりをとり、安心して信頼できる業者に依頼することも重要です。

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