水漏れ修理は自分でできる?自己修理の判断基準や方法を解説

いつもより水道料金が高くなっていたり、心当たりなく水道メーターが動いていたりするときはありませんか?もしかしたら水漏れしている可能性があるかもしれません。水漏れを疑ったら、まずは水漏れ箇所を突き止めて対応することが大切です。本記事では、水漏れ箇所の見つけ方と自己修理の判断基準やその方法について詳しくご紹介していきます。

1. 水漏れトラブルが発生したときに確認すること

水漏れの疑いがある場合には、まずは落ち着いて本当に水漏れしているかどうかを調査する必要があります。また、水漏れしている場合にはその発生箇所を突き止めることも必要です。それら二点の対処法を以下で紹介しますので、水漏れが発生した場合にも慌てず、参考にしながら対応してみてください。

1-1. 水道メーターの確認

▲水道メーター

水漏れかどうかを確認するためには、まず最初に水道メーターを確認します。完全に水道を使っていない状態にするために、家にある蛇口を全て閉めてください。エコキュートや電気温水器をお使いの場合、給水が行なわれていないかも確認しましょう。

水道を使っていない状態にしたあと、一定の時間をおいて水道メーターを確認します。水道メーターにはパイロットと呼ばれる部品があり、どこかから水が流れている場合にはそれが回転します

蛇口を全て閉めているのにも関わらず、水道メーターが回転している場合は、どこかで水漏れが発生している可能性が高いと言えるでしょう。

1-2. 水漏れ箇所を突き止める

水漏れの原因を突き止めるためには、栓を閉めて水道メーターを観察する方法と、一つ一つ目視していく方法の二つがあります。以下に詳しい手順をご紹介するので、参考にしてみてください。

①水道の元栓・止水栓を止める

水漏れしていることを確認したら、次に水漏れ箇所の特定に移ります。お風呂や洗面所、洗濯機、キッチンなど、水道管から水が供給されている箇所ごとに止水栓を閉めていきましょう。止水栓は主にハンドルを回して閉めるタイプと、マイナスドライバーで閉めるタイプがあるため、必要に応じて道具をお使いください。
止水栓を全て閉めた状態でもう一度水道メーターを確認しましょう。パイロットの動きが止まっていたら、いずれかの止水栓の先で水漏れが起こっている可能性が高いです。
それでもパイロットが回転している場合は、止水栓がない蛇口、地面中の水道管、壁の中に配管されている箇所からの水漏れしている可能性があります。

②目視で確認する

もうひとつの方法として、目視で濡れている場所を確認する方法もあります。濡れている場所の水分をふき取り、止水栓を開けた状態で時間を置き、再び濡れるかどうかを観察してみましょう。水漏れしている場合は再度大量に濡れてくるはずです。
濡れている箇所が見つからない場合には、止水栓がある場所を一つひとつチェックしていく①の方法を試してみてください。
なお、水漏れ箇所として多いのは、シャワー口や蛇口、トイレタンク、配管の接合部です。ナットのゆるみや接合部に使われていた素材(ゴム製のパッキンやシール)の劣化が水漏れの原因になることが多いため、そうした箇所から重点的にチェックしていくと良いでしょう。

2. 自分で修理する判断基準

水漏れの発生場所を突き止めたら、自分で修理できる範囲かどうかを判断していきましょう。水漏れが起こる場所別に判断基準をご紹介しますので、記事を側におきながら該当箇所の様子をチェックしてみてください。

2-1. 蛇口

蛇口からの水漏れの場合、自分で対応できるのは以下の4つのパターンです。

・パイプ元
・パイプの根元
・ハンドの根元
・蛇口と取り付け部分

その一方で、専門業者に依頼したほうが良いとされるのは、設置後10年以上経っている蛇口やセンサー式蛇口の場合です。年数が経過した蛇口は見た目以上に中がサビていたり、ナットが固まっていたりする可能性が高いため、自力で強引に取り外そうとすると思わぬ事故に繋がりかねません。自分でなんとかしようとせずにプロに相談しましょう。

2-2. シャワーヘッド

シャワーヘッドの水漏れの場合、自分で対応できる部分は主に以下の2つです。

・シャワーヘッド本体
・シャワーホースと水栓本体を繋ぐエルボ部分

一方で、ハンドル部分の水漏れやカランの先端部分の水漏れなど「切り替えバルブ」(蛇口内の水量をコントールするための弁)が原因で起こる不具合は、自分で修理できる場合とできない場合があります。多くの場合、切り替えバルブを新しいものに交換するだけで不具合が収まります。しかし、10年以上経過した水栓の場合、内部がサビついている可能性も高いため、無理に自力で修理しようとするのは危険です。プロへ相談したほうが無難でしょう。

2-3. トイレ

タンク型トイレの水漏れは、部品交換のみで修理できることがほとんどです。多くの場合、給水管の接続部分のパッキンの劣化が水漏れの原因です。
一方で便器やタンクからの水漏れは、本体にひび割れや破損が起きている可能性があるため買い替えが必要となります。交換も大規模な工事となるため、自分で修理しようとせず、専門の業者に依頼してください。

2-4. 排水管

給水管からの水漏れの原因は、経年劣化による腐食や破損、冬場の水道水の凍結から起こる配管の破裂などです。給水管の寿命は10年から15年程度と言われていますが、お住まいの地域や管の種類、使用状況などによって大きく変動するため、一種の目安として考えておいた方がいいでしょう。また、外側からは何も異常がない場合にも、管の内部にサビが発生している可能性もあります。
給水管の水漏れの場合、自分で修理することはほとんど困難です。さらに、給水管は壁面内部にしまい込まれていたり、地中に埋設されていたりする場合が多いため、プロに修理を依頼してください。

2-5. 給水管

排水管からの水漏れの場合も、給水管と同じく壁面内部や土中に埋まっているため、自分での修理は困難です。ただし、洗面台やキッチンの流しの下にある蛇腹状の排水ホースが裂けて水漏れしている場合には、応急処置が可能です。後述する修理方法を確認してください。

3. 自分で修理する方法

蛇口の修理は、身近なトラブルの1つですが、適切な手順を踏めば自分でも対処できます。ここでは、水漏れの対処法を水漏れ箇所別に解説していきます。必要な工具も紹介しますので、ぜひ手元に揃えながら参考にしてみてくださいね。

3-1. 蛇口

▲コマパッキンイメージ

①パイプ先の水漏れ

ナットを緩めパイプを取り外し、コマパッキンと呼ばれる蛇口の中の部品を新しいものと交換しましょう。コマパッキンは金属部とゴムパッキン部から成りますが、本体を丸ごと変える方法とパッキンのみを変える方法の二種類があります。取り替えが完了したら、再びパイプとナットを取り付けます。

必要な工具:モンキーレンチ、ピンセット

②ハンドル根元からの水漏れ

①と同様にコマパッキンを交換し、ハンドルとナットを元に戻します。

必要な工具:モンキーレンチ、ピンセット

③パイプ根元の水漏れ

①と同様にコマパッキンを交換し、ハンドルとナットを元に戻します。

必要な工具:モンキーレンチ、ピンセット

④蛇口全体からの水漏れ

▲シールテープ

蛇口そのものを取り外し、配管内の古いシールテープを剥がします。再びシールを巻きつけ、蛇口本体の取り付けを行ないます。

・必要な工具:水栓レンチ
・必要な部品:シールテープ

3-2. シャワーヘッド

①シャワーヘッド本体の水漏れ

ホースの繋ぎ目部分からシャワーヘッドを外し、新品に交換します。

・必要な部品:新しいシャワーヘッド本体

②エルボ部分の水漏れ

エルボ部分から水漏れしている場合は、ナットを締め直すか、パッキンを交換することで対応できます。

・必要な工具:レンチ
・必要な部品:新しいパッキン

③ハンドル部分の水漏れ

2-2でお伝えした通り、ハンドル部分の水漏れは自分で対応できるものとできないものがあります。水栓が使用年数10年未満の場合、水栓のハンドルを外してナットを緩め、切り替えバルブを交換することで改善する場合が多いでしょう。

・必要な工具:ドライバー、水栓レンチ
・必要な部品:お使いの水栓メーカーや機種に適した専用バルブ

④カランの先端部分の水漏れ

こちらも③と同様、自分で修理できるのは、基本的に水栓が使用年数10年未満の場合のみです。水栓のハンドルを外してナットを緩め、切り替えバルブを交換してみてください。

・必要な工具:ドライバー、水栓レンチ
・必要な部品:お使いの水栓メーカーや機種に適した専用バルブ

3-3. トイレ

ナットを取り外し、新しい給水管とパッキンを交換することで対応できます。

・必要な工具:モンキーレンチ、ドライバー
・必要な部品:新しい給水管、パッキン

3-4. 排水管

2-4.でお伝えした通り、排水管の修理は自力では行なえません。しかし、給水管の接続部分で発生している少量の水漏れであれば、止水栓を止め、接続部分の管と同じサイズのパッキンに変更することで水漏れが止まる可能性があります。給水管自体に亀裂が発生している場合には、自分で修理することが難しいため、必ずプロに修理を依頼してください。

・必要な工具:モンキーレンチ、ドライバー
・必要な部品:パッキン

3-5. 給水管

ホースが裂けているところを補修用テープで覆い、応急処置をしましょう。また、劣化や破損をしたホースは修復が難しいため、接続部分から丸ごと交換してください。流しや洗面台とホースはナットで固定されているため、手で緩めることができます。さらに、ホースを外したときに汚水が飛び散らないよう、バケツを設置してから排水ホースを引き抜くことも重要です。

4. 修理を依頼した場合の費用目安は?

プロに水漏れ修理を依頼した場合の一般的な費用は、およそ2万円以内です。部品や水栓の種類、修理工程によっても費用は変動するため、予算は多めに見積もっておいた方が良いでしょう。

5. プロの業者を選ぶポイント

水漏れ修理をプロの業者に依頼する場合、一体どの会社やサービスを選べば良いのか迷ってしまうことがありますよね。そんなとき、業者選びの指針となるのは以下の三つです。

5-1. 「指定給水装置工事事業者」かどうか

「指定給水装置工事事業者」は、各自治体の水道事業者が「給水区域内における給水装置工事を適正に施工できる」と認めた水道工事業者です。この認定を受けるためには国家資格の保持などの厳しい条件が設けられているため、技術力は折り紙付きです。修理を依頼する際には参考となるでしょう。

業者選びの際には、自治体のHPや関連資料をチェックし、この認定を受けている会社であるかどうかをチェックしてみてください。

5-2. 口コミは問題ないか

また、Web上での口コミもひとつの目安となります。恣意的に良い口コミが集められていたり、何らかのネガティブキャンペーンを受けている可能性を除き、多くの人のレビューは業者を選ぶ上で参考になるでしょう。対応は誠実か、費用は適当か、アフターフォローはあるか、など、気になるポイントを口コミで調べてみるのがおすすめです。

5-3. 見積もりは明確か

以上までご紹介してきた通り、水漏れの原因は多岐にわたり、個別化した対応が求められます。だからこそ、定額で依頼できないのもひとつの懸念材料。見積もりの際に、費用の内訳を明確に説明できるか、修理内容の説明は詳細かどうかを必ずチェックしましょう。疑問点を細かく質問することで不安が解消され、スムーズな修理にもつながるはずです。

6. まとめ

この記事では、水漏れが発生した場合の対処法、プロに依頼する場合の費用や業者選びのポイントまでひと通りご紹介してきました。本記事をお読みくださる方の中には切羽詰まった状況の方もいるかもしれません。ご自分で対応しようとせず、まずは水漏れの症状をプロの業者に相談してしまうのも一案。

ぜひお悩みの際には、【おうちのアラート】までご相談くださいね。

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