リフォームにかかる費用はどれくらい?相場を内容別にガイド

リフォームを検討されている皆さん、リフォームにかかる費用がどれくらいなのか気になりますよね。この記事では、リフォームの費用相場を内容別に詳しくガイドしていきます。

1. いまさら聞けない「リフォーム」とは?

「リフォーム」の内容や費用相場をご紹介していく前に、そもそもの定義からご説明していきましょう。「リフォーム」とは、経年劣化した住まいや購入した中古住宅を住める状態に復元することを指す言葉です。

築年数が数十年経過している家でも、内部が新築のように美しい状態であることがありますね。そのようなケースは、リフォームされていることがほとんどです。

リフォームは壁紙クロスや畳の張り替えなど比較的手軽にできるものもあれば、水道工事や配線工事など大掛かりな工事が必要となるものもあります。

2. リフォームのメリット・デメリット

リフォームの意味を理解したところで、以下に挙げるメリットとデメリットを確認していきましょう。リフォームは愛着のある自宅を美しく復元できる反面、間取りが変更できないなどの一部制限もあります。理想と現実のバランスを考えながら、最適な計画を立てましょう。

2-1. リフォームのメリット

リフォームのメリットは、現在お住まいの家を暮らしやすく作り替えることができる点にあります。美観が損なわれた壁や、割れやヒビが発生してしまった浴槽、さらには昔ながらの急勾配の階段など、さまざまな経年劣化や故障を改修することができます。

愛着がある家を手放す必要もなく、引っ越しの手間が発生することもないので、「同じ家に長く暮らしたい」という方にとっては有力な選択肢でしょう。さらに、家の建て替えなどと異なり、リフォームであれば工期や費用が抑えられる点もメリットです。

2-2. リフォームのデメリット

いいこと尽くしのリフォームのように思えますが、もちろんデメリットも。リフォームは新築状態に戻すことを目的としているため、家族が増えた際に間取りを変更するなどの大きな改修が難しいです。そういった場合には、より大きな改修工事を指す「リノベーション」を検討しましょう。

3. リフォーム費用相場(場所別)

①トイレリフォーム

費用相場:10万円〜30万円

傾向: 最近のトイレリフォームでは、機能性と快適性の向上が主な目的となっています。最新の節水型トイレは、従来のモデルに比べて大幅に水の使用量を削減できるため、環境に優しく、水道料金の節約にもつながります。また、温水洗浄便座や自動開閉機能、消臭機能を備えたモデルへの交換も人気です。さらに、手すりの設置や便座の高さ調整なども可能なため、高齢者や身体に障害がある人向けにバリアフリー設計のトイレへの改装も増えています。

②キッチンリフォーム

費用相場: 50万円〜150万円

傾向:使いやすさとキッチンのデザイン性が重視されるキッチンリフォーム。とくに作業スペースの効率化、収納力の向上、そして掃除のしやすさからシステムキッチンにする方が多数です。また、リビングとの一体感を出すことで、家族とのコミュニケーションが作りやすくなるオープンキッチンの需要も高まっています。さらには、エコ機能を備えた家電の組み込みや、食洗機の設置など、忙しい現代生活に対応した機能追加もトレンドです。

③お風呂・浴室リフォーム

費用相場: 70万円〜200万円

傾向:ユニットバスへの交換では、保温性能が高い材質の使用や追い焚き機能、浴室乾燥機の設置などが行なわれています。また、家族の体を考え、カビや細菌の発生を抑制する材質の選択や、滑りにくい床材への変更など、安全性にも配慮されたリフォームが増えています。さらに、浴室内にリラクゼーション空間を作るための照明や音響設備の導入も人気です。

④洗面所リフォーム

費用相場: 30万円〜70万円

傾向: 洗面器の変更や、収納スペースの拡大、洗面台の高さ調整などが主な内容となる洗面所のリフォーム。水はねを抑える設計や掃除しやすい材質の選定、さらに二重洗面台の設置によって使い勝手を向上させることができます。また、省エネと環境への配慮から節水型蛇口やLED照明への交換も推奨されています。

⑤洋室リフォーム

費用相場: 20万円〜50万円

傾向:洋室から洋室へのリフォームなのか、和室を洋室へ新しくリフォームするのかによって内容は変わってきます。洋室から洋室へのリフォームは、傷んだフローリングや壁紙クロスを張り替えることが主な内容となります。和室から洋室へのリフォームでは、フローリングへの張り替えやクローゼットの設置などが主な内容となり、洋室から洋室へのリフォームに比べて費用がかさむ傾向にあります。約50万円以上を想定しておくと良いでしょう。

⑥和室リフォーム

費用相場: 20万円〜100万円

傾向:畳の交換や壁紙の張り替えなどの軽作業から、収納スペースの作り替え、洋室における畳スペースの設置に至るまでの大規模な改修までさまざまです。既存のものを新品に替えるだけであれば20万円以下で済みますが、大掛かりなリフォームにはそれ以上の予算がかかることを抑えておきましょう。

⑦階段リフォーム

費用相場: 30万円〜100万円

傾向:安全性の向上と空間利用の効率化がキーポイントとなります。全世代が安全に利用できるよう、滑りにくい素材への変更や、手すりの追加・高さ調整などを目的としたリフォームが主です。また、階段下の空間を収納や小さなオフィススペースとして活用するアイデアも人気。デザイン面では、家全体の雰囲気に合わせた素材や色が選ばれています。急勾配を緩やかに改良する大規模なリフォームでは、50万円以上の費用がかかることもあります。

4. リフォーム費用相場(目的別)

①耐震リフォーム

費用相場: 100万円〜300万円

傾向:災害に強い住宅を目指して家の基礎や構造体の補強を行うリフォームが一般的です。地震による被害を最小限に抑えるため、既存の建物に耐震性を向上させる様々な技術が導入されています。特に、柱や梁を補強する工事、耐震ブレースの追加、基礎補強などが行われることが多く、これらの改善により住宅の安全性が大幅に向上します。家族の安全を守るための耐震リフォームは、多くの家庭で支持されています。

②断熱リフォーム

費用相場: 50万円〜1,000万円

傾向:住宅のエネルギー効率を高めることを目的として、高性能の断熱材を壁や天井、床に施工することが一般的です。これにより、冷暖房の効率が向上し、快適な室内環境が保たれるだけでなく、エネルギー消費の削減にもつながります。また、冬は暖かく夏は涼しい住まいを実現することで、長期的には光熱費の節約にも繋がるのがポイント。エコで快適な生活空間を求める動きが強まっている今、断熱リフォームは人気ですが、住宅の壁全体を断熱化しようとすると思わぬ費用がかさんでしまう場合もあるため注意が必要です。

③バリアフリーリフォーム

費用相場: 50万円〜150万円

傾向:全ての人が安心して生活できる住環境を実現することを目的としています。対象範囲はリビングや廊下、水回り、玄関など。手すりの設置や段差の解消をはじめ、床材の滑りにくい素材への変更、車いすでも移動しやすい広い通路の確保などの内容が一般的です。高齢者や障がいを持つ家族がいる世帯で行なわれるほか、将来的な生活を見越して早い段階から行なわれることもあるようです。

5. リフォーム費用を抑える方法

いざ始めるとなると、あれもこれもと欲が出てしまい、意外と費用のかかることの多いリフォーム。そんなときは以下のポイントに注意し、なるべく費用を抑えるようにしましょう。

5-1. 設備や材料のグレードを見直す

リフォーム会社が推薦する商品は最安値とは限らないため、おすすめに従って材料や設備をプラスしていくと、思わぬ出費につながってしまう可能性があります。後から後悔しないためにも、自分たちでも予算をあらかじめ掴んでおくこと、本当に必要なスペックを定めておくことが重要です。

5-2. まとめてリフォームする

全体的に老朽化が進んでいる場合には、まとめてリフォームを依頼した方が安くなる可能性があります。とくに足場の設置が必要になる屋根や外壁は、足場の設置費を一回分に抑えられる可能性があるため、ぜひ検討してみてください。

5-3. 補助金制度を活用する

最後に、補助金制度を活用する方法もあります。現在、国土交通省、経済産業省及び環境省の各省庁がそれぞれに取り組んでいる 『住宅省エネ2024キャンペーン』をご存知ですか?
以下で補助金制度の概要をチェックし、利用できるものを賢くピックアップしてみてください。

【住宅省エネ2024キャンペーンの4つの制度】

①子育てエコホーム支援事業(国土交通省)
この事業は、エネルギーの値上がりなどで出費が増えがちな子育て家庭や若い夫婦に向けての支援です。具体的には、省エネ効果が高い新しい家を買ったり、今の家を省エネ仕様に改修する費用を手助けします。これにより、子育て家庭や若い夫婦がエネルギーを節約しやすくなり、長い目で見て地球環境にも良い影響を与えることを目指しています。最終的には、2050年には日本全体で炭素排出量をゼロにすることがこの事業の大きな目標です。

②先進的窓リノベ2024事業(環境省)
家の窓を最新の省エネ効果の高い断熱窓・ドアに変更する事業です。この事業の目的は、家の中の温度を快適に保ちながら、暖房や冷房にかかるエネルギーを減らすことです。電気代を全世帯的に節約することで、地球環境に優しい家づくりを推進します。一戸あたり5万円から最大200万円の補助金が交付されます。 

③給湯省エネ2024事業(経済産業省)
家庭のエネルギー消費で大きな割合を占める給湯分野について、高効率給湯器の導入支援を行ない、その普及拡大により、「2030年度におけるエネルギー需給の見通し」の達成に寄与することを目的とする事業です。機種ごとに補助金額が異なり、8万円から最大20万円の補助金が交付されます。

④賃貸集合住宅省エネ2024事業(経済産業省)
既存賃貸集合住宅の賃貸オーナーを対象にエコジョーズ等の取替えを促進し、その取り組みに際して発生する設備の導入費用などを補助する事業です。性能要件を満たしたエコジョーズとエコフィールに入れ替える場合に、追い焚き機能ありの場合には1台あたり7万円、なしの場合には5万円の補助金が交付されます。ただし、1棟あたり2戸以上(10戸未満の物件は1戸以上)という最低設置数の制限がある点に注意が必要です。

6. まとめ

以上、リフォームにかかる費用をお伝えしてきました。場所や目的によって費用は千差万別。思わぬ出費に繋がらないためにも、あらかじめ予算を決めたり、補助金制度を活用したりしながら、快適な住まい計画を立ててくださいね。

もしご不明な点などあれば、ぜひ【おうちのアラート】まで一度ご相談ください。

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