建材「インシュレーションボード」とは?特徴や使用用途を解説

住宅の天井や壁、床などに使用される建材「インシュレーションボード」。本記事ではその定義と特徴、使用用途についてご紹介していきます。

1. インシュレーションボードとは

出典:日本繊維板工業会(https://jfpma.jp/product/ib.html

インシュレーションボードは、木材に熱をかけて繊維状に解きほぐし、合成樹脂や接着剤を配合・乾燥させて作られる木質の建材です。別名、軟質繊維板とも呼ばれ壁材として使用されます。この建材には、端材や廃材を活用することができ、木材の質に関わらず均質なボードを得ることができるという利点があります。

2. インシュレーションボードの特徴

出典:大建工業株式会社「ダイケンたたみボード」(https://www.daiken.jp/news/detail/20240221075550.html

インシュレーションボードは主に以下のような特徴を持っています。特徴を押さえておけば、リフォームやDIYの際にもスムーズです。

2-1. 断熱性・吸音性に優れている

インシュレーションボードは、その多孔質で柔軟な構造から、優れた断熱性と吸音性を備えています。この多孔質な構造は、外部または内部からの熱の移動を遮る役割を果たすため、建物は寒冷な冬でも温かさを保ち、暑い夏には快適な涼しさを提供してくれます。また、柔軟性を持つインシュレーションボードは音の振動を吸収するため、優れた吸音性を持っていると言えるでしょう。

2-2. 水や湿気に弱い

主原料が木材のため水分を吸収しやすく、湿気によってカビが生えやすい特徴を持っています。ただし、インシュレーションボードにアスファルト処理を施し、「シージングボード」に加工することによって、耐水性を向上させることができます。

ちなみに「シージングボード」はアスファルト処理がされており密度0.40g/cm3未満のものを、「インシュレーションボード」はアスファルト処理がされていない密度が0.35g/cm3未満のものをそれぞれ指します。

2-3. シロアリ被害に遭いやすい

インシュレーションボードの原料には木造住宅の廃材や木材の端材が使われており、自然に優しい断熱材だと言われています。その一方でほかの断熱材(新聞古紙などを原料とするセルロースファイバーなど)と異なり、ホウ酸が混ぜ込まれていないため、木材を好んで食べるシロアリ被害に遭う可能性が高くなると言われています。

3. インシュレーションボードの使用用途

インシュレーションボードは、主に以下の用途で使用されます。

  • 天井や屋根、壁の建材として断熱・吸音効果を活かす
  • 畳の下敷きとして使用し、快適な畳の床を提供する
  • 耐久性や軽さを活かして梱包材として利用する
  • 工事現場での養生ボードとして、建設現場で多目的に使われる

インシュレーションボードはその特性から、建築や住宅において快適性や環境への配慮を重視する場面で広く利用されていると言えるでしょう。

4. まとめ

木材と合成樹脂を組み合わせた建材で、断熱性や吸音性に優れた特徴を持つ「インシュレーションボード」。さらには、アスファルト処理を行なったシージングボードになると、耐水性や浸水性もアップした建材となります。

リフォームの際にはぜひ参考にしてみてくださいね。

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