フロアタイルとクッションフロアの違いは?リフォームの費用相場の違いも解説

床のリフォームを考えた時にまず行き当たるのが、フロアタイルとクッションフロアの違い。

一体どんなふうに違うの?
それぞれの特徴やメリットデメリット、費用相場の違いについて知りたい!

そんな風に考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで本記事では、フロアタイルとクッションフロアの特徴やメリットデメリット、それぞれの違い、リフォーム費用について詳しく解説していきます。
ぜひ本記事を参考に、ご家庭の予算やニーズに合わせたリフォームを行なっていきましょう!

1.フロアタイルとクッションフロアとは

まずは、フロアタイルとクッションフロアのそれぞれの特性・メリット・デメリットについて解説します。「どちらも似たようなものじゃないの?」と思いがちですが、実は大きな特徴の違いがあるんです。失敗しないリフォームのためにも、フロアタイルとクッションフロアのメリット・デメリットをしっかり押さえておきましょう。

1-1.フロアタイル

フロアタイルは、塩化ビニール素材を使用した床材です。
通常、フロアタイルは正方形や長方形のピース状のタイルを、パズルのように組み合わせて敷き詰める施工方法が一般的です。この床材の特徴は、柔らかなクッションフロアとは異なり、表面が硬く、傷がつきにくいという点です。

また、木目柄や石目調などの高級感あふれるリアルな質感のデザインも、その魅力の一つ。さらに、フロアタイルの利点は、高い耐水性と耐久性にあります。フロアタイルの表面をさっと拭き取るだけでお手入れが済むため、水回りでの使用や商業施設などでの床材として好まれることも。表面が硬く耐久性が高いため、家具の移動や人の通行が頻繁な場所でも長持ちし、部分的な交換が可能なのでメンテナンスも容易です。

しかし、フロアタイルはその名前の通り、正方形や長方形のタイル状を1枚ずつ並べて張り付けて使用するため、隙間から水が染み込まないようにする工夫が必要です。また、フロアタイルはクッションフロアと比較してコストがやや高めであり、防音性に乏しいというデメリットも。
さらに、先述したようにフロアタイルは一枚一枚敷き詰める作業が必要になるため、DIYには手間がかかります。床面積が大きい場合には向かないと言えるでしょう。

1-2.クッションフロア

クッションフロアは、フロアタイルと同じく、塩化ビニール素材で作られた柔らかい1枚のシート状の床材です。
クッションフロアはフロアタイルと同様に耐水性に優れており、水をこぼしてもさっと拭き取るだけで済むためお手入れが簡単。そのため、キッチンや洗面所などの水回り、お子様のいるリビングなどでの使用に最適です。
また、必要な大きさに合わせて簡単にカットすることができるため、容易に張り替えが可能。価格もフロアタイルと比べて比較的お手頃なため、DIYでもお手軽にリフォームができる床材と言えるでしょう。木目調のものからカラフルなものまで、デザインも多様なため、インテリアにあったものを選ぶこともできます。

しかしながら、経年劣化が早く、耐擦傷性が低いというデメリットもあります。クッション性が高いため、表面に傷がつきやすかったり、重い家具を置くと凹みなどの跡がつきやすい特徴があります。また、湿気に弱く、湿気が入り込むとカビの発生リスクもあるため定期的なメンテナンスが必要です。
接着剤の剥がれによってクッションフロアの端や隙間から水気が入り込んでしまうとカビが発生しやすくなるので、カビ対策や部屋の換気を徹底して行うようにしましょう。

2.フロアタイルとクッションフロアの違い

次に、フロアタイルとクッションフロアの大きな違いについて5つご紹介します。以下でご紹介するそれぞれの特性の違いを踏まえて、ご家庭にあった床材を選んでいきましょう!

2-1.見た目の違い

クッションフロアとフロアタイルは共に塩化ビニール素材が使用されていますが、見た目に大きな違いがあります。
クッションフロアは1枚のシートにデザインが印刷されており、継ぎ目がありません。対して、フロアタイルは正方形や長方形などのピース状の形状をしているため、敷き詰める際にはタイル同士に継ぎ目が生じます。

また、デザイン性も異なります。クッションフロアは1枚のシートにデザインがプリントされており、中には本物ではない、ややチープな印象を与えるものもあります。そのため、高級感を求める場所には適していないことも。
一方で、柄やデザインのバリエーションは豊富なため、インテリアにアクセントを加えたい場合には適していると言えるでしょう。フロアタイルは表面に凹凸を持ち、木目や石目調のリアルな質感を出す加工が施されているものもあります。本物のタイルのように見えるため、高級感を演出することも可能です。

2-2.用途の違い

フロアタイルとクッションフロアは、それぞれ異なる特性を持ち、適した使用方法も異なります。両者の床材にはそれぞれ向き不向きがありますので、使用する部屋や環境によって適切な選択をしていきましょう。

フロアタイルに適した用途
高級感のあるフロアタイルは本物のタイルやフローリングにも匹敵する見栄えでありながら、お手入れもしやすく一石二鳥。さらに、デザインのバリエーションも多いため、廊下やリビングなどでも広く利用されています。
しかし、クッション性が低く硬い質感のため、直接床に座る場合は冷たく感じることがあります。表面が硬いので、小さいお子様のいるご家庭には向かないかもしれません。また、熱に弱いため、床暖房を使用する際には適していません。
一方でフロアタイルは耐久性が高く、土足に対応しているものも多くあるため、玄関や店舗などの場所でも使用することが可能です。ただし水が継ぎ目に染み込むことで床材が剥がれる恐れもあるので、耐水性の高い接着剤を使ったり、定期的なメンテナンスを行ったりなどの工夫も必要となります。

クッションフロアに適した用途
クッションフロアは塩化ビニール素材のため耐水性が高く、水を吸収しにくいため、トイレや洗面所、キッチンなどの水を多用する場所に適しています。
また、クッション性の高い柔らかい感触が特徴で、幼い子供がいる家庭に最適です。ただし、クッションフロアは遮音性の低いものもあるため、遮音等級に注意が必要となります。マンションによっては、管理規約で規定されている床材の対象外である可能性もあるため、事前に確認しておくようにしましょう。
また、重い家具を長時間置くと跡が残りやすいため、重い家具が少ないリビング以外などでの使用に適しています。

2-3.クッション性の違い

クッションフロアとフロアタイルは両方とも塩化ビニール素材で作られていますが、その構造の違いにより、クッション性には大きな違いがあります。
フロアタイルは硬く、クッション性はほとんどありません。一方、クッションフロアは名前の通り、踏み心地が柔らかく、クッション性があります。住宅用のクッションフロアは、表面からクリア層、プリント層、発泡層、不織布の4層構造となっており、特に発泡層が柔らかい足触りを実現しています。この構造によって、クッションフロアは柔らかな踏み心地となり、足への負担が軽減されます。
また、シート状になったクッションフロアはカッターやハサミでカットできるほど柔軟性があるのが特徴です。そのやわらかさから、特に子供のいる家庭や足腰に負担をかけたくない方に適しているとされています。

2-4.施工方法の違い

クッションフロアとフロアタイルの施工方法には明確な違いがあります。

クッションフロアは柔軟性があり、はさみやカッターでも簡単に切断できるため、DIY初心者の方でも挑戦しやすい床材とされています。
クッションフロアの施工では、ボンドか両面テープなどの接着剤を使用します。下地に接着剤を塗り、クッションフロアを貼り付け、端っこの余った部分をハサミやカッターで切り取ります。
その後、クッションフロア同士の継ぎ目や、壁との隙間を埋めて仕上げを行えば完成です。

一方フロアタイルは、部屋の中央から外側に向かって1枚ずつ並べながら張っていきます。フロアタイルは正方形や長方形などのピースをつなぎ合わせながら張るため、1枚ずつ接着剤を塗る必要があります。表面が硬いフロアタイルですが、端っこの余分な箇所はカッターで切り取ることが可能です。フロアタイル1枚は軽く、カットの際もそれほど力を入れずに作業できるため、クッションフロアと同様にDIY施工しやすい床材と言えます。

また、床材の張り替え工法には、既存の床に新たなものを貼り付ける「重ね張り」と、既存の床を剥がした土台の上に新たなものを貼り付ける「新規張り」の2種類があります。既存の床材がカーペットや畳の場合は、そのまま上から貼りつけることはできないため、クッションフロアやフロアタイルにリフォームする際には基本的に「新規張り工法」が採用される点を覚えておきましょう。

2-5.メンテナンスコストの違い

フロアタイルとクッションフロアは両方とも耐水性があり、水拭きが可能ですが、汚れを放置すると変色の可能性があるため、定期的な掃除が重要です。
両者とも中性洗剤や住居用洗剤を使用して汚れを落とすことができますが、フロアタイルの場合、タイル同士の継ぎ目から水がしみこむリスクがあるため、過剰な水や洗剤の使用、水を直接かけたりなどは避けるようにしましょう。
また、継ぎ目に水が入ることで接着剤が剥がれるリスクがあるため、耐水性の高い接着剤を使うこともおすすめです。

一方のクッションフロアも、湿気の多いところや経年劣化によって粘着力が弱まりやすく、比較的剥がれやすい性質を持ちます。剥がれた箇所から水や湿気が侵入し、カビの発生リスクが高まるため、定期的なメンテナンスや、換気をよくするなどのカビ対策が必要となります。

両者のお手入れ方法には異なるポイントがありますので、掃除やメンテナンスの際には各床材の特性を考慮して適切な対処を行うことが重要です。

3.フロアタイルとクッションフロアのリフォーム費用相場

フロアタイルとクッションフロアの違いの中でも、やっぱり気になるのがリフォーム費用の相場の違い。本章では、リフォームをするなら知っておきたい費用相場の変動ポイントについて解説しつつ、フロアタイルとクッションフロアの実際のリフォーム費用相場をご紹介します。

3-1.リフォーム費用に影響する4つのポイント

リフォーム費用は、依頼する専門業者やメーカー、床材の種類・グレードによっても変動します。
フロアタイル・クッションフロアそれぞれのリフォーム費用相場について紹介する前に、まずは床材のリフォーム費用は、どの項目によって変動するのかを知っておきましょう。

床材の種類

張り替える床の材質や種類によって費用が異なり、一般的にはフロアタイルはクッションフロアよりも高価である傾向があります。
6畳(約10㎡)にクッションフロアとフロアタイルをそれぞれを敷いた場合、クッションフロアは約6千〜1.5万円かかるのに対し、フロアタイルは約1.4〜3万円程度の価格帯とされています。商品やグレードによっても異なりますが、このようにフロアタイルの方がクッションフロアと比べて高額とされています。

工事面積

床のリフォーム費用は、リフォームする面積に比例して変動します。リフォーム対象の床の広さが大きいほど、必要な材料量や工事時間が増え、それに伴って費用も増加します。

工事の方法

工事方法も費用に影響します。
一般的な床リフォームには、既存の床をそのままにして新しい床材を重ねて張る「重ね張り工法」と、既存の床を剥がしてから新しい床材を貼り付ける「張り替え工法」の2つの方法があります。重ね張り工法は撤去費用がかからないためコストが抑えられますが、現状の床が劣化状態にある場合には不向きとされています。
一方で、張り替え工法は、撤去作業や下地補修に伴う費用がかさみますが、床材そのものを変更したい場合に適しています。畳やカーペットからフロアタイル・クッションフロアに変更する場合は、必ず張り替え工法が必要です。

既存の床材

床のリフォームにおいて、既存の床材や、床の状態も重要な要素です。床の状態が劣化している場合、下地補修や補強が必要になり、費用が増加します。
また、既存の床材に何が使用されているかによっても費用は異なります。例えば畳の場合は、畳を撤去し床下地を整える必要があるため、他の床材と比べて工事費用がかさむ傾向にあります。

3-2.フロアタイルとクッションフロアのリフォーム費用相場

次に、フロアタイルとクッションフロアのリフォーム費用相場についてご紹介します。
今回は6畳(約10㎡)を張り替える場合を想定して、一般的な費用相場をそれぞれ比較していきます。
上記で解説した通り、リフォームにかかる費用は床材の本体価格だけではなく、既存の床材に何が使用されているか、下地の劣化具合など、さまざまな条件によって変動しますので、事前に必ず正確な見積もりを取るようにしましょう。

張り替え工法
・フロアタイル:5.5〜10万円
・クッションフロア:4.5〜10万円

重ね張り工法
・フロアタイル:5万〜6.5万円
・クッションフロア:3〜5.5万円

上記が一般的な価格相場とされていますが、畳からクッションフロアに変更する場合には、畳を剥がしたあと下地の張り替えも行わなければならないため、リフォーム費用はさらに高額になるとされています。

また、これらは一般的な目安であり、具体的な金額は床の状態や業者によって異なる場合があります。リフォームを検討する際は、複数の業者との相談や見積もりを行い、費用の詳細を把握することが重要です。

4.まとめ

いかがでしたか?
本記事では、フロアタイルとクッションフロアの特徴やメリットデメリット、それぞれの特性の違い、リフォーム費用について解説しました。
どちらも似たような名前なので混同しがちですが、フロアタイルとクッションフロアには、見た目からメンテナンス方法まで、たくさんの違いがありますよね。床のリフォームを後悔なく、そして安心して進めるためにも、予算やご家庭のニーズ、家族構成など、あらゆる条件にマッチする選択が必要です。
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