畳からフローリングへのリフォーム費用は?工事の流れや注意点も解説


「畳からフローリングにリフォームするにはどれくらいの費用がかかる?」
「畳からフローリングにリフォームする際に気をつける点は?」

畳の和室をフローリングのある洋室にリフォームしたいとお考えの方の中には、このように悩まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか?畳からフローリングへリフォームする機会はなかなかないからこそ、いろいろと迷うことも多いですよね。

そこで本記事では、畳からフローリングへリフォームする際に知っておきたいメリット・デメリットや、リフォームの方法、そして気になるリフォーム費用について詳しく解説していきます。ぜひ本記事を参考に、ご家庭の予算やニーズに合わせたリフォームを行なっていきましょう。

1. 畳からフローリングにするメリット・デメリット

畳からフローリングへのリフォームには、快適で実用的な暮らしを叶えるさまざまなメリットがあります。一方で、注意しておくべき点もいくつかあります。

本章では、畳からフローリングにするメリットとデメリットの両方を紹介していきますので、ぜひリフォームを検討する際の参考にしてみてくださいね。

1-1. 畳からフローリングにするメリット

①お手入れがしやすくなる

畳敷きの和室に比べ、洋室ではお手入れが簡単になります。水や飲み物をこぼしてしまっても、フローリングであればサッと拭き取るだけでOK。汚れがついてしまっても洗剤を使って掃除が行えたりと、清潔な状態を簡単にキープできるのが魅力です。

②重たい家具も配置可能に

フローリングは柔らかな畳よりも凹みにくく、そのため重い家具を置いても表面が傷みにくいです。お気に入りの家具を好みの場所に配置できるなど、インテリアの自由度がグッと広がります。

③介護がしやすくなる

フローリングは車いすでの移動や、介護用ベットの設置がしやすく、介護に適した生活環境をつくることができます。高齢のご家族がいらっしゃる場合や、将来を見据えて介護しやすい環境に整えておきたいという方にはおすすめといえるでしょう。

④多種多様な床材から選べる

フローリングには多種多様なラインアップがあり、その中から好みや用途に合ったものを選べたりと、インテリアの楽しみが広がります。また、本物の木材を使用しているフローリングにリフォームすることで、自然の温かみを感じることもできますよ。

⑤快適な住環境を得られる

畳には調湿機能があり、快適な湿度に調整してくれる効果をもつ一方、カビやダニ、ホコリなどが発生しやすくなるというデメリットも。その点、フローリングなら掃除がしやすいため、カビやダニの温床になることも避けられます。

1-2. 畳からフローリングにするデメリット

①足元が冷えやすくなる

フローリングは畳ほどの断熱性がないため、冬季に足元の冷えに悩まされることがあります。夏場は問題ありませんが、冬場には床暖房の導入や暖かい靴下を利用するなど、足元の冷え対策が必要です。

②防音性の低下

畳は厚みがあることから、衝撃や音を吸収する特性があり、物音が気になりにくいとされています。一方で、フローリングは薄く硬い素材であるため、物音が響きやすくなることも。特にマンションの場合、フローリング材の遮音等級が管理規約で定められているケースもあるため、事前に確認しておくことが必要です。

③足腰に負担がかかる

畳は使用されている「い草」が床からの冷えを防ぐ働きがあるため、素足でも過ごしやすく、座り心地も快適です。しかし、フローリングは畳に比べてクッション性が不足しているため、長時間立っていると足が疲れやすくなります。

人によっては足腰に大きな負担がかかる場合もあるので、注意が必要です。

④メンテナンスに手間がかかることも

天然木を使用している「単層フローリング」など、一部のフローリングの中には、反りや割れ、収縮が発生しやすいものも。また、表面の柔らかい材種の場合、傷がつきやすく、お手入れに手間がかかることがあります。

メンテナンスに手間をかけたくないという方は、フローリングを選ぶ際には気をつけておきましょう。

2. 畳からフローリングへのリフォーム方法

畳からフローリングへのリフォームには、張り替え工法や重ね貼り工法など、いくつかのリフォーム方法が存在します。どのようにリフォームが行われるのか、それぞれのメリットやデメリットについて解説しますので、検討の際の参考にしてみてください。

2-1. 張り替え工法

畳からフローリングへのリフォームは、いくつかの工法が考えられますが、その中でももっともおすすめなのが畳を剥がしてフローリングに張り替える「張り替え工法」です。

この張り替え工法では、畳を完全に剥がし、必要に応じて下地の補修や断熱材の補充を行い、最終的にベニヤを張ってから新しいフローリングを設置します。

張り替え工法のメリットには、下地の状態を確認できるため、シロアリや腐食などの傷みがあればその場で補修できる点が挙げられます。また、床下内に湿気がこもりにくくなり、カビやダニの発生を抑えやすくなります。畳の上からクッションフロア等でフローリング風に仕上げるよりも、高級感のある仕上がりになるのも嬉しいポイントです。

一方で、デメリットとしては、工数が多いために施工費用が高く、施工期間も1〜3日ほどかかってしまうことが挙げられます。DIYで行なうことも可能ですが、工具や材料を準備する手間がかかったり、難しい作業を伴ったりするため、技術力がなければ仕上がりが不十分となる可能性も。結局、専門業者へ依頼することになってしまった…というケースも少なくないため、DIYスキルに自信がない方はあまりおすすめできません。

また、張り替え工法で使用する床材の種類によっては、相場よりさらに費用が高くなることもあるので注意が必要です。畳からの張り替えには、天然木が使用された「単層フローリング」と、複数の合板を貼り合わせ、その表面に天然木を貼って作られた「複合フローリング」のどちらかが用いられ、一般的には単層フローリングの方が高価であるとされています。

2-2. 重ね張り工法

畳からフローリングへのリフォームには、畳を剥がさずにその上にフローリング材を重ねて張る「重ね張り工法」もあります。

この重ね張り方法は、簡単に施工できるため、工期も最短1日と短く、それに伴ってリフォーム費用も安く抑えられることがメリットとして挙げられます。市販のフローリング材を畳の上に重ねて張るだけでリフォームが完了するため、DIYで和室の畳をフローリングに変更する際にもよく利用される工法です。

また、畳からフローリングにリフォームすると防音性が低下してしまいがちですが、重ね張り工法では床材が畳とフローリングの二重になるため、床の防音性が向上します。

一方でデメリットとしては、下地の状態を確認できないことが挙げられます。畳を残したまま施工するため、下地にカビやシロアリが発生していても確認することができず、気付かぬうちにフローリング材の下で傷みが進んでしまう可能性が。そのため、張り替え工法は畳や下地が比較的良好な状態である場合に限り、施工することが推奨されています。

また、敷居にフローリングの厚さ分の段差ができるため、見た目が悪くなってしまいます。インテリアにこだわりがある方には、あまりおすすめできない工法といえるでしょう。

2-3. DIYでもリフォーム可能?

畳からフローリングへの張り替えは簡単な作業ではなく、DIYで行う場合には豊富な知識や経験が必要です。

畳からフローリングへリフォームするには、いくつかの選択肢がありますが、畳を撤去してフローリングを張り替える場合、「①畳を剥がす→②和室のサイズを採寸する→③床を支える構造部分である根太を設置する→④フローリングを張りつける」と、いくつかの複雑な工程を要します。それぞれの工程でかなり高難易度の作業が続くため、趣味で楽しむDIYの範疇は超えているともいえるでしょう。

そのため、手先の器用さに自信がないという場合は、他の簡単な方法を検討することをおすすめします。畳の上からフローリング調のクッションフロアやフロアタイル、ウッドカーペットなど素材を敷くという方法であれば、DIYでも手軽に施工可能です。

フローリング張りは簡単な作業ではなく、知識や経験が必要です。素人施工のDIYは強度や仕上がりに不安が残ります。安心してリフォームしたい場合は、プロの専門業者に依頼するようにしましょう。

3. 畳からフローリングへのリフォーム費用相場

畳からフローリングへのリフォームの際に最も気になるのが、リフォーム費用。ここからは、畳からフローリングへのリフォーム費用の相場を紹介していきます。

3-1. リフォーム費用の変動ポイント

畳からフローリングへのリフォーム費用相場について知る前に、まずは床材のリフォーム費用は、どこで大きく変動するのかをみていきましょう。様々な条件によって、費用相場から大きく外れることもありますので、注意が必要です。床のリフォーム費用には、次の4つのポイントが影響します。

①張り替えるフローリングの種類

張り替えるフローリングの材質や種類によって、リフォーム費用は異なります。フローリングには、大きく分けて「単層フローリング」と「複層フローリング」の2種類があります。

単層フローリング」は、サクラやヒノキなどの天然木を加工して作られた床材で、自然素材ならではの質感やあたたかみを楽しめることから人気が高いです。

もう一つの「複合フローリング」は、複数の合板を貼り合わせ、その表面に天然木を貼って作られた床材。複合フローリングは、単層フローリングと比べると、より均一な品質を持ち、耐傷性や断熱性、そしてメンテナンス性にも優れています。

前述したように天然木を使用した「単層フローリング」は、高級感のあるナチュラルな風合いを楽しめる一方、その分費用も高額です。フローリングの価格相場は一般的に、複合フローリング < 単層フローリングとされています。

ただし、複合フローリングの中でも、マンションなどで使われる防音仕様のフローリングは、価格が単層フローリングを上回る場合もあります。

工事面積

床のリフォーム費用は、リフォームする面積に比例して変動します。リフォーム対象の床面積が広ければ広いほど、必要な材料量や施工期間がかさむため、それに伴って費用も増加します。

工事の方法

「張り替え工法」か「重ね張り工法」、どちらの工事方法を選択したかによっても費用は変動します。

重ね張り工法は撤去費用がかからないためコストが抑えられますが、現状の下地の状態を確認できないため、床下が劣化状態にある場合には不向きとされています。気付かぬうちに床下の傷みが進んでしまうこともあるため、節約目的で工事方法を選択するのは避けるようにしましょう。

下地の状態

床のリフォームにおいて、下地の状態も重要な要素です。また、畳を剥がした下地の状態が劣化している場合、その修繕や補強が必要となり、10万円前後の追加費用がかかる可能性もあります。畳を撤去し床下地を整える必要があるため、畳だけ張り替える場合と比べて工事費用の負担が大きくなります。

このように、現在の床の状態や、張り替えるフローリングの種類など、あらゆる条件によってリフォーム費用は変動しやすいです。想像以上の金額になってしまった…と、施工後に後悔しないためにも、見積もりは必ず現地で行ない、わからないことや気になることは必ず確認しておくようにしましょう。

3-2. 畳からフローリングへのリフォーム費用相場

畳からフローリングへのリフォーム費用相場は、張り替え工法の場合、6畳あたり約15~35万円前後とされています。ただし、下地の状態によっては、追加費用がかかる可能性もあるため注意が必要です。

重ね張り工法の場合、張り替え工法よりもリフォーム費用が一般的に安く抑えられるとされているため、上記の相場よりも若干低くなります。

また、これらは一般的な目安であり、具体的な金額は床の状態や専門業者によって異なります。リフォームを検討する際は、複数の業者との相談や見積もりを行い、適正価格を把握することも重要です。

4.まとめ

いかがでしたか?

畳からフローリングへリフォームする際に知っておきたいメリット・デメリットや、リフォームの方法、そして気になるリフォーム費用について、詳しく解説しました。畳からフローリングへリフォームするには大掛かりな工事を伴うため、信頼できる専門業者へ依頼するのがおすすめです。まずは無料の見積もり相談から始めてみてはいかがでしょうか。

もしお困りの際は【おうちのアラート】までお問い合わせくださいね。

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