
ホテルではシャワールームのみ設置の客室などもあり、その手軽さやコンパクト性などのメリットから注目されています。本記事では、シャワールームへのリフォームがおすすめなケースやメリット・デメリット、シャワールーム設置の工法、さらには費用相場までご紹介します。
1. シャワールームはどんな人におすすめ?

シャワールームは、シャワーのみを利用するための専用スペースです。ジムやスパなどで利用したことがある方も多いでしょう。コンパクトな分、限られたスペースを有効活用したい人、掃除やメンテナンスの手間を減らしたい人にとってとても便利です。
2. シャワールームへのリフォームがおすすめなケース
お風呂が大好きな日本人にとって、シャワールームへのリフォームはあまり馴染みがないかもしれません。けれど、バスルームの老朽化やライフスタイルの変化、居室スペース拡張の必要性などの条件が組み合わさった場合には、シャワールームへのリフォームを検討してみるのもおすすめです。シャワールームであれば、一般的な浴室よりもコンパクトなスペースでリフォームできる分、居室を広く使うことができます。
また、自宅介護や高齢化によって浴室までの移動が大変な場合にも、居室近くにシャワールームを作ることで不便さを軽減することができるでしょう。
3. シャワールームのタイプ・工法
シャワールームには数種類の工法があります。それぞれにメリット・デメリットがあるので、ご自宅に合う工法を探してみましょう。
3-1. 置き型
置き型シャワールームは、完成したシャワールームをそのまま部屋に設置するタイプです。最小限の工事で済むため、費用も抑えられるのがメリット。形も四角、多角形、扇形などさまざまな用意があるので、お部屋のデザインに合わせて選べます。ただし、シャワー中の姿が外から見えやすい点には注意が必要です。
3-2. 組み込み型
組み込み型シャワールームは、部屋として新たに作られるタイプです。費用はかかりますが、プライバシーを守りたい場合やデザインにこだわりたい場合に向いています。
3-3. ユニット工法
組み込み型の工法のひとつであるユニット工法とは、工場で作られた部材を現場で組み立てるタイプです。隙間がなく水漏れやカビの発生を防ぎやすいために、2階以上のフロアに適しています。ただし、すでに作られた部材を使うのでデザインや素材が限られることが多いです。デザインにこだわりたい方にとっては多少妥協しなければいけないかもしれません。
3-4. 在来工法
在来工法は、現場でいちから施工する方法です。防水加工を施した下地の上にコンクリートやタイルを敷き詰め、オーダーメイドの素材を使用できます。設置スペースに合わせた自由なデザインが可能ですが、カビが発生しやすく、費用が高くなることがあります。
4. シャワールームのメリット

シャワールームのメリットは具体的にどんなところにあるのでしょうか?以下でご紹介していきますので、ご自身のニーズと照らし合わせながら読んでみてください。
4-1. 手軽さと掃除の簡単さ
忙しい朝や体力が限界を超えそうな夜でも、ささっと手軽に水浴びでき、リフレッシュできるシャワールーム。「通常の浴室のシャワーを使うのと何が違うの?」と思われるかもしれませんが、浴槽があるバスルームの場合、例え浴槽を使わなかったとしても、掃除する必要が出てきます。
その点、シャワールームはバスタブがないため、掃除が簡単で手間がかかりません。また、設置も比較的手軽に行なえます。
4-2. 光熱費の節約
浴槽がないため、定期的に湯船に浸かる暮らしに比べて、光熱費の節約につながります。また、水圧はそのままに水量を調整してくれるシャワーヘッドなどもあるため、倹約したい方は併せて検討してみましょう。
4-3. スペースの有効活用
シャワールームは浴槽がある浴室に比べて設計がコンパクトなため、余ったスペースを有効に利用できます。とくにものが多い家庭や居室部分が狭い家庭にとっては、QOLの向上が見込めるでしょう。
5. デメリット

続いてご紹介するのはシャワールームのデメリットです。
5-1. 湯船に浸かれないこと
シャワールームにはバスタブがないため、湯船に浸かるリラックス効果を得ることができません。日本ではとくに、湯船でのんびりとリラックスする文化が根強いため、この点はデメリットとなることがあります。ご自身のライフスタイルに合っているかだけでなく、近い将来に同居人やゲストが利用する可能性がある場合のことも考えてじっくり検討してみましょう。
5-2. 冬場の寒さ対策
シャワールームは浴槽がないため、冬場は寒さを感じやすいです。とくに暖房設備がないと、シャワーを浴びている最中に寒さを感じることが多くなります。これを解消するために、暖房設備や断熱性能の高いドアや壁を設置することが考えられますが、その分追加費用がかかることになります。
5-3. 高額な工事費用の可能性
とくにユニット工法や在来工法のシャワールームを設置する場合、工事費用が高額になることがあります。設置場所や仕様によって費用は大きく変わりますが、配管工事や防水工事など、専門的な作業が必要なため、コストがかさむことがあります。また、リフォームの場合、既存の設備を撤去する費用も発生することがあるため、予算をしっかりと見積もることが重要です。
6. 設置費用の目安
シャワールームの設置費用は、タイプや工法によって大きく異なります。以下に代表的なタイプとその費用範囲をご紹介するので、参考にしてみてください。
- 置き型シャワールーム:一般的に30万円〜50万円程度。比較的手軽に設置できるため、費用も抑えられます。
- 組み込み型シャワールーム:50万円〜100万円程度。壁や床に組み込むため、設置費用が高くなります。
- ユニット工法:25万円〜100万円程度。防水性や断熱性に優れているため、価格も高めです。
- 在来工法:40万円〜200万円以上。カスタマイズ性が高い反面、工事期間も長く、費用も高額になります。
7. シャワールームを設置するときの注意点

シャワールームの設置には、いくつかの注意点があります。以下でご紹介する内容をよく確認したうえでリフォームを検討しましょう。
7-1. 防水対策
シャワールームは水を使用するため、徹底した防水対策が必須です。部材の継ぎ目の防水が不十分だと、漏水による建物の損傷や下の階の住人とのトラブルに繋がってしまうおそれも。こうしたトラブルを回避するためにも、シャワー設置後のアフターフォローやメンテナンス保証がある業者を選びましょう。
7-2. 騒音対策
後付けするシャワールームでは防音性を充分に確保できない場合もあり、シャワーの水が床に落ちる音が下の階に響いてしまうことも。とくに集合住宅や、戸建てののリビングや寝室の上階にシャワールームを設置する際には注意が必要です。
排水音が響くのは避けられないため、シャワールームは1階や、下の階がガレージなど音が響いても問題ない場所に設置することをおすすめします。
7-3. 設置が難しい場合も
築年数が20年、30年以上の戸建て住宅では、老朽化により床の強度が不足し、シャワールームの設置が難しい場合があります。とくに木造住宅では、カビや腐食が見られることが多く、設置が困難なケースも。
また、シャワールームの設置場所が給排水管から離れている場合、給排水管の延長工事が必要になることもあります。延長工事を行なう場合は、追加の工事費用が発生し、コストが増える点にも注意が必要です。
8. まとめ
浴槽を取り除くのは勇気が要りますが、自分のライフスタイルに合致すればメリットも多いシャワールーム。もし「意外といいかも?」という方は本記事を参考にしながら、まずは無料相談から始めてみてはいかがでしょうか?お悩みの場合には【おうちのアラート】までご相談くださいね。