階段リフォームの費用相場は?施行内容の具体例やトレンドも紹介

階段リフォームについて、費用相場や施行内容の具体例をわかりやすくご紹介します。目的や予算別の施行内容のほか、補助金や最近のトレンドについてもそれぞれ解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

1. 階段リフォームの主な目的

階段リフォームは、住まいの安全性や利便性、デザイン性を向上させるために効果的です。家族みんなが毎日使用する階段は、見た目だけでなく安全性や使い勝手の良さも重要なポイント。まずは階段リフォームの主な目的について、安全面の向上、利便性の向上、そしてデザイン性の向上という3つの観点から解説します。

1-1. 安全性の向上

階段のリフォームを検討する理由のひとつが、安全性の向上です。古くなった階段や滑りやすい材質の階段は、転倒事故のリスクを高めます。とくに小さな子供や高齢者がいる家庭では、階段の安全性は家全体の安心感に直結するでしょう。安全面を考慮した階段リフォームには、滑りにくい材料への変更や手すりの設置、交換、段差の見直しといった方法があります。たとえば、滑り止め効果の高いシートを階段に貼ることや、手すりを二重に設置することで、より安全な階段にすることができます。また、階段の幅を広げることで、昇降しやすくなります。

安全面では、階段本体のリフォームに加えて照明を工夫することも重要です。例えば、夜間に階段を使用する際の安全性を考慮し、段ごとに照明を設置することで、踏み外しのリスクを減らすことができます。また、非常時に備えるための、蓄光材料を使用した安全対策にも一考の価値があるでしょう。

1-2. 利便性の向上

利便性の向上を目的に階段をリフォームする場合もあるでしょう。例えば、階段下の空間を活用して収納スペースを設けることができますし、階段の幅を調整することや階段の角度を緩やかにすることで、より移動が楽になります。こうしたリフォームを行なうことで生活が快適になり、全体的な暮らしの質が向上します。

利便性をアップさせるポイントとしては、家族のライフスタイルに合わせたカスタマイズがおすすめです。例えば、家事効率を考えて、階段の途中に洗濯物を一時的に置けるスペースを作る、あるいは、ペットの移動を考慮した設計を施すなど、日常生活の細かなニーズに応える形で階段をアップグレードすることで満足感を得やすくなります。

1-3. デザイン性の向上

使い勝手や機能面だけでなく、デザイン性の向上を目的として階段リフォームを行なう場合もあります。階段は家の中でも目立つ場所にあるため、デザインを変えることで家全体の印象が大きく変わるのです。トレンドを取り入れたデザインに変えることでスタイリッシュな空間を作り出すことができますし、素材や色を変えることで、温かみのある家庭的な雰囲気を演出することもできます。また、階段の形状を変更することで、空間を有効に活用し、家全体のデザイン性を高めることもできるでしょう。デザイン性の向上は、ただ見た目を良くするだけでなく、住まいの価値を高め、居心地の良い空間を作り出すために重要な役割を果たします。

階段リフォームでデザイン性を重視するなら、素材選びにも注目したいところです。天然木は温かみのある雰囲気を演出できますし、ガラスや金属を組み合わせれば、モダンで開放的な雰囲気に仕上がるでしょう。また、階段の壁面を利用して絵画作品を展示すれば、階段を家の中のアートギャラリーのような空間に変えることも可能です。

2. 階段リフォームの費用相場は?

階段リフォームの費用は、施行内容や使用する材料、工事の規模によって大きく異なります。一般的に、小規模な修繕や簡単な手すりの取り付けから、階段の全面的な改装や位置の移動に至るまで、幅広いニーズに応じたリフォームが可能です。

階段リフォームの費用相場は、簡易的な手すりの追加や滑り止めの設置などの小規模な改善であれば数万円程度から可能です。より包括的なリフォーム、例えば階段板の交換や転落防止のための柵の設置、デザインの変更などが必要な場合は、数十万円の予算を見込む必要があります。さらに、階段の構造を変更する大掛かりな工事や、高品質な材料を使用したリフォームでは、50万円を超えるケースも珍しくありません。

とはいえ、階段リフォームを検討する際には、単に費用の安さだけでなく、安全性やデザイン、使い勝手の向上といった価値を考慮することが大切です。また、長期的な視点で見た場合に、初期投資以上の価値を生み出すリフォームを選ぶことが賢明な選択といえるでしょう。予算に応じて最適なプランを選ぶためには、具体的な目的や施行内容を明確にし、複数の専門業者に相談することをおすすめします。

3. 価格別|階段リフォームの例

続いて、階段リフォームの具体例をご紹介します。ここでは価格帯ごとにそれぞれ施行内容をまとめました。気になるリフォームがあれば、予算と合わせて検討してみてください。

3-1. 予算〜30万円の階段リフォーム

予算30万円以内のリフォームでは、主に部分的なリフォームが可能です。ここでは、この価格帯で実現できるリフォームの例をいくつか紹介します。

手すりの設置

この価格帯では、一般的な手すりの設置や既存手すりの交換に対応できます。階段の安全性を高める基本的な方法のひとつが、手すりの設置です。とくに小さな子供や高齢者がいる家庭では、階段の上り下りにおいて安全性が重要となります。手すりは、木製、金属製、ステンレス製など様々な材質から選ぶことが可能で、家のデザインに合わせて選択できます。また、既存の手すりをより握りやすい形状や材質に変更することでも、安全性を向上できるでしょう。

すべり止めの設置

階段の踏み面にすべり止めを設置することは、転倒事故を防ぐ上で効果的な方法です。すべり止めの素材には、コーナータイプや踏み面全体を覆うマットタイプなど多様な形状があります。これらは比較的手軽に設置でき、また価格も手頃なため、30万円の予算内で階段の安全性を向上させることができます。デザイン性を損なわない透明のタイプや、インテリアに合わせた色彩のものを選ぶこともできます。

収納スペースの設置

施行規模によりますが、階段の下や踊り場を利用した収納スペースの設置も、この予算範囲で検討できるリフォームのひとつです。階段下のデッドスペースを活用して、靴や季節物、家庭用品などを収納するスペースを作ることで、家全体の収納力をアップさせることができます。オーダーメイドの収納棚を設置すれば、スペースを最大限に活用できるでしょう。また、引き出しや扉付きの収納を選ぶことで、見た目もすっきりと保つことができます。

3-2. 予算〜50万円の階段リフォーム

予算が最大50万円の範囲で階段リフォームを検討する場合、より大規模な改善や質の高い材料を使用したリフォームが可能になります。この予算帯では、階段の安全性とデザイン性を大幅に向上させたり、階段板の交換や転落防止のための柵の取り付けといったより大掛かりな作業も実施可能です。

階段板の交換

階段板の交換は、階段の見た目を一新し、安全性を向上させる効果的な方法です。時間と共に摩耗したり、きしみが生じたりした階段板を新しいものに交換することで、階段の安定性が高まり、転倒リスクを減少できます。また、階段板を交換する際には、滑りにくい素材を選ぶことでさらなる安全性の向上が期待できます。この価格帯では、天然木や高級感のある材料を選択することも可能になり、階段自体が住宅の魅力を高める要素となります。デザイン性と機能性を兼ね備えた階段リフォームを実現できるでしょう。

転落防止の柵の取り付け

階段の安全性をさらに高めるためには、転落防止のための柵の取り付けが有効です。とくに、小さな子どもがいる家庭や、階段を頻繁に使用する環境では、柵の設置が転落事故を防ぐ上で重要となります。50万円の予算内では、単なる機能的な柵にとどまらず、ガラスや金属、木材など様々な材料を用いたデザイン性の高い柵を設置することが可能です。これらの柵は安全性の確保だけでなく、階段の空間デザインにおけるアクセントとしても機能してくれるでしょう。

3-3. 予算50万円以上の階段リフォーム

予算が50万円を超える場合、選択肢がより幅広く、大胆なリフォームが可能になります。家全体の構造的な変更や大幅な機能向上を図れるため、より快適で使い勝手の良い住空間を作り出すことができるでしょう。大規模な階段リフォームを成功させるためには、信頼できるプロに依頼して、計画的にリフォームを進めることが重要です。

階段の設置場所の移動

大掛かりなリフォームでは、家全体の間取りや動線を改善するために階段の設置場所ごと移動させることも可能です。このようなリフォームは、とくに家のリノベーションや大幅な改装計画の一環として行なわれることが多く、階段の位置を変更することでより快適な住空間を実現することが可能になります。例えば、リビングスペースに階段を新設して家族で過ごしやすくしたり、日当たりの良い位置に階段を移動させることで、家全体の明るさや開放感を高めたりすることも可能です。

段差や幅の変更

段差や階段の幅を変更することもあります。例えば段差を緩やかにすることで、階段の上り下りが容易になるため、高齢者や小さな子供がいる家庭ではより安心感を得やすくなります。また、幅が狭い場合には幅を広げることで、より快適で使いやすい階段になるでしょう。

4. 階段リフォームの補助金

階段リフォームの予算を押さえたい場合には、補助金についても確認しましょう。安全な住環境の確保や、高齢者や障がいを持つ人々の生活支援を目的として、地方自治体や国から補助金が提供されることがあります。これらの補助金プログラムは、階段の改修や手すりの設置、滑り止め材料の追加など、住宅の安全性向上に寄与するリフォームに対して費用の一部を補助するものです。

補助金の内容や提供条件は、地域によって異なりますが、一般的には申請条件を満たす必要があり、各種手続きが必要になるケースが多いです。補助金の申請には、対象となるリフォーム工事の詳細、見積もり、工事を必要とする理由など、各種の書類が求められます。

階段リフォームの補助金を活用することで、安全性の高い住環境を手頃な値段で実現しやすくなります。興味のある方は、お住まいの市町村役場や、地域の住宅支援センターに問い合わせ、具体的な情報や申請方法について詳細を確認してみましょう。また補助金を利用する際は、申請締切日や必要書類、利用条件などを事前にしっかりと確認し、計画的に申請することが重要です。

5. 【2024年最新】階段リフォームのトレンド

階段リフォームのトレンドは、時代と共に変化しています。以下では、住まいの魅力を高める階段リフォームのトレンドをご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

5-1. 新たな価値の創出

単に通行のためのスペースとしてではなく、階段そのものが持つポテンシャルを活かすことがトレンドのひとつです。例えば、階段の踊り場を利用した小さな書斎スペースや、階段壁面をギャラリーとして活用するアイディアが人気を集めています。

5-2. 収納スペースとして有効活用

現代の住宅では、限られたスペースを有効に活用することが求められており、階段リフォームにおいても収納スペースの確保が重要なトレンドとなっています。階段下のデッドスペースを利用した収納や、階段の各段に引き出しを設けるリフォームは、空間の有効活用だけでなく整理整頓しやすい環境を整えてくれるでしょう。

5-3. おしゃれなスケルトンタイプ

デザイン面でのトレンドとして、スケルトンタイプの階段も注目されています。スケルトンタイプは、階段の構造をあえて見せることで、空間に開放感とモダンな印象を与えるデザインです。ガラスや金属、コンクリートなど様々な素材を組み合わせることで、スタイリッシュでありながらも機能的な階段を実現することができます。光を通すことでより明るく広がりのある空間を作り出し、住宅全体のデザインを引き立ててくれるのです。

6. 階段リフォームはDIYできる?

階段リフォームを検討している方の中には、DIYを考えている方もいるかもしれません。十分なスキルと道具が揃っていれば、自分の好みや家のデザインに合わせて、DIYでカスタマイズすることも可能です。メリットとしては、カスタマイズ性の高さやコストの削減などが挙げられます。また、自分の手でリフォームを完成させた際の達成感は大きいでしょう。

一方で、階段リフォームは高い安全性が求められるため、専門知識がないと事故のリスクがあります。また、場合によっては予想以上に時間と労力を要することも。さらに専門の技術や工具がないと、思ったような仕上がりにならない可能性があります。少しでも不安な要素がある場合は、業者への依頼がおすすめです。

7. まとめ

階段リフォームの費用相場や主な目的、施行内容の具体例などをご紹介しました。階段リフォームにはさまざまな方法があり、価格帯の幅も広くなっています。本記事でご紹介したポイントを参考に、ご家庭に合った階段リフォームを検討してみてください。

お困りの際は、ぜひ【おうちのアラート】までお気軽にご相談ください。

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