エコキュートとエコジョーズはどちらがお得?比較のポイントと選び方をご紹介

「住宅購入を予定しているけれど、給湯器の選び方がわからない」

「エコキュートとエコジョーズではどちらを選ぶべき?」

給湯器選びの際に、このように悩まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで本記事では、エコキュートとエコジョーズの特徴や比較ポイントについて詳しくご紹介します。主な比較ポイントやそれぞれにかかるコスト、選び方についても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

1.エコキュートとエコジョーズの特徴

住宅購入の際には、給湯器の選択は重要なポイントとなります。エコキュートとエコジョーズのどちらを選べば良いかわからない方に向けて、まずはそれぞれの特徴について解説していきます。

1-1.エコキュートの特徴

エコキュートは、電気を用いて給湯を効率的に行う環境に優しい給湯器です。主な特徴としては以下が挙げられます。

①電気を利用

エコキュートは電気を利用してお湯をつくります。ガスを使わないためのガス設備が不要で、設置が比較的簡単です。

②高い省エネ性

エコキュートは、エネルギー効率の高い給湯器として知られています。冷暖房効果を活用すれば、光熱費の削減にもつながります。太陽光パネルや風力発電といった「再生可能エネルギー」と組み合わせて利用することで、より環境に優しく給湯システムとして使えるほか、光熱費のさらなる節約も期待できます。

③安定供給

一度お湯を沸かした後は保温機能により、安定した温度でお湯を供給します。このため、いつでも快適にお湯を使用できます。

④タンク容量には制限がある

エコキュートにはお湯を貯蔵するためのタンクがあり、容量は一般的に370リットル、460リットル、550〜560リットルの3タイプです。タンク容量や加熱能力によって、一度に供給できるお湯の量が異なります。一般的な家庭用のエコキュートでは、シャワーやお風呂、洗濯、台所などの用途に応じてお湯を供給しますが、大容量のお湯を同時に使用しようとすると制限が生じることがあります。

1-2.エコジョーズの特徴

エコキュートが電気を利用して給湯するのに対して、エコジョーズは従来のガスを使った給湯方式である点が大きな特徴です。

①ガスを利用

エコジョーズは都市ガスやプロパンガスを燃料として利用します。これにより、エコキュートと比べて一度に大量のお湯をすばやく供給することができます。

②瞬時にお湯が沸く

ガスを燃焼させることで、高い熱効率を実現します。瞬時にお湯を沸かすため、急にお湯が必要な場合にも困りません。

③コンパクト

エコジョーズは貯湯タンクやポンプの設置が必要なく、コンパクトでスペースを取りにくいため、住宅の間取りに合わせやすいです。

④タンク容量に制限がない

エコジョーズではガスを使用するので貯湯タンクがありません。そのため、制限なくお湯を沸かすことが可能です。

2.エコキュートとエコジョーズの比較ポイント

続いて、エコキュートとエコジョーズの比較ポイントについて見てみましょう。給湯効率や設置スペース、設備など、それぞれの特徴を理解することで、給湯器を選びやすくなります。

2-1.給湯効率の比較

エコキュートは電気を使ってお湯を沸かすため、エネルギー効率が高く、お湯を効率的に供給できます。一方、エコジョーズはガスを使用し、瞬時にお湯を供給することができます。エコキュートは同時に大量のお湯を使うと湯切れする可能性もありますが電気を使用するため、光熱費の面ではエコジョーズよりも節約が期待できます。

2-2.設置スペースと設備の比較

設置スペースと設備についても比較してみましょう。

エコキュートは通常、高さ約1.5mから2m / 幅約0.6mから1m / 奥行き約0.6mから1m程度などと比較的大型のタンクを持っており、そのため一定のスペースが必要です。一方、エコジョーズは一般的な寸法が、高さ約1m / 幅約0.5m / 奥行き約0.3m程度とコンパクトな設計が特徴で、スペースを取りにくいため、住宅の間取りに関わらず設置しやすいでしょう。

また、設備面でも異なる点があります。エコジョーズはガスを使用するため、ガスラインや排気管などの設備が必要です。一方、エコキュートは電気を使用するため、これらの設備が不要で、比較的簡単に設置できます。

給湯器を選ぶ際には、給湯効率だけでなく、設置スペースや設備の要件も考慮し、自身の住宅環境やニーズに合った給湯器を検討することが大切です。

2-3.耐用年数の比較

エコキュートの耐久性に関しては、通常、内部のタンクやヒーターが適切な定期メンテナンスが行われる限り、約10年程度の長期間の使用が期待できます。内部タンクには防錆コーティングが施されており、錆や腐食から守られています。ただし、タンクの交換が必要になる場合もあり、製造メーカーや製品の品質により耐久性は異なります。

一方、エコジョーズは一般的に耐用年数約10〜15年と、エコキュートよりも耐久性が高いとされています。ガスを燃焼させてお湯を供給する方式を採用しているため、内部部品の摩耗が少なく、長期間の使用に適しています。また、メンテナンスが相対的に容易で、長寿命のヒーターや部品を備えたモデルも多く存在します。

しかしこれらは、製品の品質やメンテナンスの度合いにも依存するため、専門家に相談しながら定期的なお手入れを行うことが必要です。

2-4.水圧の比較

エコキュートは給湯タンクに貯蔵されたお湯を使うため、一度に多くのお湯を使用しようとすると、水圧が低下することがあります。一方、エコジョーズはガスを使って即座にお湯を沸かすため、通常の水圧を保つことができます。

3.エコキュートとエコジョーズのコストを比較

次に、エコキュートとエコジョーズのコストを比較してみましょう。給湯器を選ぶ際に、コスト面も重要な要素です。エコキュートとエコジョーズのコストを比較して、どちらが自分の家庭にとって経済的か検討してみましょう。

3-1.導入・初期費用の比較

まずは導入にかかる初期費用を見てみましょう。

エコキュートは電気を利用するため、設置に関連する電気工事や水道工事が必要です。これに対して、エコジョーズはガスを使用するため、ガスラインの引き込みや排気管の設置が必要です。一般的に、エコキュートの初期費用はエコジョーズに比べて高くなりがちです。
エコキュートの導入・初期費用は、一般的に30〜70万円程度が目安とされています。これには電気工事や水道工事などの設置に関連する費用が含まれます。一方、エコジョーズの導入・初期費用は25〜40万円程度とされており、エコキュートに比べて、初期費用が抑えられる傾向があります。

3-2.毎月の光熱費の比較

次に、毎月の光熱費を比較しましょう。

使用状況やお住まいの地域にもよるため一概にはいえませんが、エコキュートの毎月の光熱費は一般的に1人世帯で約5,000円から7,000円程度とされています。4人家族の場合であれば、約10,000円から14,000円程度になるでしょう。電力の価格は安定しているため、比較的価格を予測しやすいと言えます。一方、エコジョーズの毎月の光熱費は、ガス料金の変動に影響を受けます。平均的な光熱費はエコキュートよりもやや高い傾向があり1人世帯の場合は約7,000円から9,000円程度、4人家族であれば、約12,000円から16,000円程度が目安です。

3-3.メンテナンスコストの比較

最後に、メンテナンスコストを比較しましょう。エコキュートは比較的メンテナンスが少なく、故障のリスクが低い傾向があります。一方、エコジョーズはガスを使用するため、定期的な点検や保守作業が必要です。これに伴うメンテナンスコストがかかることを考慮しておきましょう。

4.エコキュートとエコジョーズの選び方

給湯器を選ぶ際、自分の家庭に最適なタイプを選ぶことが重要です。エコキュートとエコジョーズの選び方について見てみましょう。

4-1.どのタイプが自分の家庭に適しているか

まず大切なのは、自分の家庭に適しているタイプを選ぶことです。
エコキュートは電気を使用し、エコジョーズはガスを使用します。自宅の電気・ガスの供給状況やライフスタイルに応じて、どちらが適しているか考えてみてください。太陽光発電の設置有無や電気代やガス代の料金体系を確認し、どちらが経済的かを比較検討してみましょう。

4-2.どのくらいの期間使う予定か

給湯器は長期間使う設備の一つです。先述の通り、エコキュートやエコジョーズは耐用年数が異なります。引越しを検討しているのか、それとも長期間住み続けるのかなど自分のライフプランに合った給湯器を選択することで、長い目で見たコストを最適化しましょう。

4-3.水圧が必要かどうか

大家族の場合や一度に多くのお湯を使う家庭には、水圧を安定させるために適切なタンク容量を満たした高水圧なエコキュートを選ぶ必要があります。一方、エコジョーズは水圧の点で一般的な通常の給湯器と同等であるため、強すぎる水圧が苦手な場合にも適しているでしょう。

5.エコキュートがおすすめの人

エコキュートは以下のような方におすすめです。

5-1.節約を重視する方

エコキュートは電気を使用するため、電気代がエコジョーズに比べて安く済むことがあります。エネルギーの節約を重視する方に向いています。

5-2.再生可能エネルギーを活用したい方

エコキュートは再生可能エネルギーを効率的に利用できるため、環境への配慮を大切にしたい方におすすめです。特に太陽光発電と組み合わせれば、さらなる節約も期待できます。

5-3.設置スペースに余裕がある方

エコキュートは設置にスペースを必要とします。規定サイズを満たした環境が確保できる方に適しています。

6.エコジョーズがおすすめの人

エコジョーズは以下のような方におすすめです。

6-1.ガス供給が安い・安定している方

エコジョーズはガスを使用するため、ガス供給が安定していたり、ガス代が安い地域に住んでいたりする方に向いています。

6-2.コンパクトなスペースに設置したい方

エコジョーズは比較的コンパクトなので、間取りやスペースを割けない家庭にも向いています。

6-3.複数箇所でお湯を使う方

エコジョーズはガスを使って即座にお湯を沸かすため、湯ぎれの心配がありません。そのため、大家族などでキッチン・お風呂・洗面所など同時にお湯を使う可能性のある方に適しています。

7.給湯器選びで考慮すべきポイント

エコキュートやエコジョーズは、家庭のニーズに合わせて異なるタイプや容量の製品が提供されており、種類が豊富です。家庭のガス供給状況や使用環境、給湯ニーズに合った製品を検討するようにしましょう。
また、給湯器選びで考慮すべきポイントとして、特に以下の項目に着目してみてください。

7-1.機能の種類

給湯器の機能はさまざまですが、家庭ごとのライフスタイルに合ったものを選ぶことが大切です。一般的な給湯器の機能には以下のようなものがあります。

①追い焚き機能

お湯が足りない場合に追加でお湯を供給する機能。大家族や入浴頻度が高い方に適しています。

②タイマー機能

お湯を予め温めておくことができ、忙しい朝や帰宅後にすぐにお湯を使えます。

③電子制御

お湯の温度や湯量を細かく調整できる機能。快適な入浴を実現します。

7-2.エコ性能

エコキュートやエコジョーズはエコ性能に優れた給湯器ですが、さらに製品ごとに詳細な比較をすることが大切です。給湯器のメーカーによってもエコ性能に違いがあるため注意してみましょう。エコ性能に特化した製品を提供しているメーカーもあり、その場合は他のメーカーよりも省エネ性が高いことがあります。

7-3.メーカー

信頼性の高いメーカーから給湯器を選ぶことは重要です。評判の良いメーカーは品質やアフターサービスが充実していることが多く、長期間心配なく使用できます。メーカーの口コミや評価を確認し、信頼性の高い給湯器を選びましょう。エコキュートとエコジョーズの各主要メーカーは以下の通りです。

エコキュートの主要メーカーと製品の特徴

パナソニック
高い省エネ性能と信頼性が特徴。太陽光発電などとの連携が可能なモデルも提供されています。

三菱電機
先進の冷媒サイクル技術を活かし、高い効率でお湯を供給するとともに、使いやすいタッチパネルを備えたモデルもあります。

ダイキン工業
エアコン分野で培った技術を応用し、エネルギー効率が優れ、快適な給湯を提供する特徴があります。

東芝
静音性と高い性能が融合したモデルが支持されており、コンパクトな設計で設置の自由度が高いのが特徴です。

コロナ
シンプルで使いやすい操作パネルと、コンパクトながらも高い発熱効率を実現しています。

エコジョーズの主要メーカーと製品の特徴

【パーパス】
高い省エネ効果と信頼性が特徴。使い勝手の良い操作パネルやシンプルなデザインが魅力です。

【リンナイ】
先進の技術を駆使して瞬時にお湯を供給し、コンパクトな設計で設置の自由度が高いことが特徴です。

【トヨトミ】
高いエネルギー効率と静音性が組み合わさり、快適な給湯環境を提供する製品が支持されています。

【ノーリツ】
使い勝手の良いインターフェースや節水機能が充実しており、多彩なモデルが揃っています。

【長府製作所】
高い信頼性と安全性が特徴で、コンパクトながらもパワフルな性能を実現しています。

8.まとめ

いかがでしたか?
以上で見てきたように、エコキュートとエコジョーズは、それぞれ特徴やメリットが異なります。

おさらいすると、エコキュートは電力や再生可能エネルギーを活用しており、省エネ性に優れています。一方、エコジョーズはガスを利用し、すぐにお湯を沸かせる高い熱効率が魅力です。どちらを選ぶかは、家庭のニーズやライフスタイルに合わせて検討してみましょう。

また、給湯器を選ぶ際には、給湯効率、設置スペース、初期費用、光熱費、メンテナンスコストなど多くの観点から比較検討する必要があります。信頼性の高いメーカーから給湯器を選ぶのもポイントの1つ。アフターサービスや評判などをチェックして、経済的で快適な家庭生活を送りましょう。

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