トイレや洗面所の換気扇を24時間つけっぱなしにしても大丈夫なのでしょうか?
本記事ではトイレや洗面所の換気扇をつけっぱなしにするメリットや電気代について解説します。また、つけっぱなしにする場合の注意点や発火・故障のリスクについても詳しく説明します。
1.トイレや洗面所の換気扇は24時間つけっぱなしでも大丈夫
トイレや洗面所、キッチンなどの換気扇の多くは、24時間つけっぱなしでも問題がないように設計されています。最近の換気扇は省エネ設計が進んでおり、長時間の使用を想定して製造されています。
特にトイレなどの閉鎖的な空間では空気の循環が不足しがちであり、常に換気扇を稼働させることで、臭いや湿気がこもるのを防ぐことができます。また、一部のメーカーでは24時間稼働が推奨されている場合もあり、安全面でも考慮されています。
ただし、製品によっては長期間稼働することで寿命が短くなる可能性もあるため、購入時に耐久性や推奨される使用頻度を確認しておくと良いでしょう。
2.トイレや洗面所の換気扇をつけっぱなしにするメリット
2-1.ニオイをすばやく軽減する
トイレは家の中でも特にニオイがこもりやすい場所です。常に換気扇を稼働していることで、トイレ内に嫌なニオイがこもらず、快適な空間を維持することができます。換気扇がしっかりと機能していると、トイレ使用後のニオイが速やかに排出され、消臭剤や芳香剤を使用している場合には効果をより引き立てることができます。
2-2.湿気による結露やカビを予防する
湿気がこもると、トイレや洗面所内の結露やカビが発生しやすくなりますが、換気扇をつけっぱなしにすることで効果的に湿気を除去し、カビの発生を防ぐことが可能です。
また、カビは健康に悪影響を及ぼすだけでなく、見た目にも悪影響を与え、掃除する手間を増やしてしまいます。とくに冬季や梅雨時期には、湿気が原因で壁や天井にダメージが及ぶこともあるため、長時間の換気が有効です。
2-3.空気の質の向上
室内の空気を常に入れ替えることで、空気が新鮮に保たれ、快適な空間作りに役立ちます。湿気や汚れた空気を屋外に排出することで、快適で清潔な空間を維持できるため、健康面でも良い効果が期待できます。
2-4.ホコリがたまりにくくなる
換気扇をつけっぱなしにすることで、ホコリが蓄積しにくくなります。空気が常に動いているため、ホコリや汚れが滞りにくくなり、掃除の手間も軽減することができます。フィルターのメンテナンスを定期的に行うことで、さらに効果を実感できるでしょう。
2-5.ウイルスなどによる感染症の予防
トイレや洗面所内の空気を絶えず新鮮な空気と交換することで、ウイルスや細菌の繁殖リスクを低減できます。とくにウイルスが空気中に浮遊するのを防ぐため、換気を行うことが非常に重要とされています。家庭や職場など、不特定多数の人が使用するトイレでのウイルス感染を予防するためにも、換気扇のフル稼働は効果的です。
2-6.ゴキブリの侵入を防ぐ
湿度が高く比較的気温の高い環境はゴキブリなどの害虫が好む場所です。換気をすることで乾燥した空間を保ち、害虫の発生を防ぎます。特に夏場などはゴキブリなどの害虫が侵入する可能性が高まりますが、換気扇をつけっぱなしにしておくことでそのリスクを軽減できます。
3.換気扇をつけっぱなしにしたときの電気代は?
3-1.電気代の具体的な計算方法
トイレの換気扇を24時間稼働させ続けた場合の電気代は、一般的にそれほど高くはありません。
換気扇の種類やモデルによって消費電力は異なりますが、多くの家庭用換気扇は非常に省エネ設計となっています。
電気代の計算は、換気扇の消費電力(ワット数)と電気料金単価を基に行います。一般的なトイレの換気扇は、1時間あたり約2W〜10Wの電力を消費します。電気料金単価は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会の定める家電製品の1kWhあたりの目安単価31円(2024年時点現在)を使用して計算します。
例えば、1時間あたりの消費電力が3W(ワット)で電気料金単価が1kWhあたり31円と仮定した場合、1ヶ月(30日)の電気代は以下のように計算できます。
電気代=(消費電力×24時間×30日)/1000×電気料金単価
=(3W×24h×30日)/1000×31円
=66.96円
1時間あたりの電気代:
- 3Wの換気扇:1時間あたり約0.093円
- 10Wの換気扇:1時間あたり約0.31円
1日(24時間)あたりの電気代:
- 3Wの換気扇:1日あたり約2.23円
- 10Wの換気扇:1日あたり約7.44円
1ヶ月(30日)あたりの電気代:
- 3Wの換気扇:1ヶ月あたり約66.96円
- 10Wの換気扇:1ヶ月あたり約223.2円
このように、トイレの換気扇を24時間つけっぱなしにしても、月に数百円程度と電気代の負担は意外と小さいため、非常に経済的です。
3-2.すぐできる!電気代の節約方法
フィルターの簡単なお手入れ
換気扇のフィルターにホコリが溜まると、運転効率が下がり、電力消費が増える原因になります。定期的にフィルターを取り外して軽く洗うか、掃除機でホコリを吸い取るだけでも効果があります。フィルターの掃除は簡単で、数分程度でできるので、2〜3ヶ月に1度行うだけでも電気代を抑えることができます。
換気扇周辺の掃除
換気扇の周りやトイレの天井付近にホコリが溜まっていると、吸い込み効率が落ちるため、換気扇に余分な負荷がかかることがあります。周辺のホコリを定期的に拭き取るだけで、換気がスムーズになり、無駄な電力消費を抑えられます。これも短時間で簡単にできるため、負担なく続けられる方法です。
古くなった換気扇の交換を検討する
長年使用して劣化が進んだ換気扇は、最新の省エネタイプに取り替えることで消費電力を抑えることができます。
換気扇には寿命があり、こまめに掃除やメンテナンスをしていても、使い続けると徐々に部品が摩耗し、効率が低下していきます。一般的に換気扇の耐用年数は約15年とされているので、設置から15年を超えている場合は新しい機種への買い換えを検討してみましょう。
特に省エネタイプの換気扇は、消費電力が低く、換気性能が向上しているため、交換によって大幅に節電できる可能性がありますよ。
4.換気扇の寿命や故障のリスクについて
4-1.つけっぱなしにした場合の寿命
24時間つけっぱなしにした場合、換気扇の寿命は通常よりも短くなる傾向があります。多くの換気扇は5~10年が一般的な寿命とされていますが、換気扇のフィルターや内部の清掃などのメンテナンスを怠ると、ホコリや汚れが蓄積し、換気扇の効率が低下します。
また、その状態のまま使用し続けると故障のリスクが高まるため、定期的な掃除やフィルター交換を行うようにしましょう。
4-2.故障や火事になる心配はない?
換気扇の構造は比較的シンプルで、火事につながるリスクは低いとされています。また、24時間つけっぱなしにしていることが故障の直接的な原因になることは考えにくいとされています。
ただし、換気扇にホコリやゴミがたまっている場合や、異音や異臭を感じる場合は故障や火事のリスクが高まるため注意が必要です。
ホコリやゴミがたまった部分にファンやモーターの不具合で過熱が起こると、これが原因で引火する恐れが出てきます。そのため、故障や火災を防ぐためにも換気扇は定期的に掃除を行い、異常が見られる際には早めに対処することが重要です。
「故障したかな?」と思ったら、すぐに専門業者に相談するようにしましょう!
5.換気扇をつけっぱなしにする場合の注意点
5-1.こまめに掃除やフィルター交換を行う
換気扇を長時間使用していると、フィルターにホコリや汚れがたまりやすくなります。目詰まりを防ぐために、定期的に掃除やフィルター交換を行うことで、換気効率を保つことができます。特に、2~3ヶ月に1度はフィルターの点検・掃除を行うと良いでしょう。
「掃除をするのは面倒だな…」という方には、使い捨てフィルターの使用もおすすめです。使い捨てフィルターは汚れても簡単に交換できるため、掃除の手間を減らしつつ清潔な状態を保てます。
5-2.異音や騒音を感じたら交換がおすすめ
換気扇から異常音や過度の振動がある場合は、故障が進行している可能性があります。そのまま放置しておくと、故障や火事に繋がりかねないため、交換を検討することをおすすめします。
6.よくある質問
6-1.トイレの換気扇を24時間つけっぱなしにしている場合でも、芳香剤や消臭剤は必要ですか?
トイレの換気扇をつけっぱなしにさせることで、ニオイや湿気の問題は大幅に軽減されますが、それでも完全にニオイを消すことが難しい場合は、芳香剤や消臭剤を使用することで解決できます。
芳香剤はトイレの空間に心地よい香りを提供し、使用後の不快感を軽減します。家庭やオフィスなど多くの人が利用するトイレでは、換気扇と芳香剤の併用が、より快適なトイレ環境を実現するために効果的です。
一方、据え置き型の消臭剤は換気扇をつけっぱなしにしている場合にはほとんど必要ないでしょう。ただし、瞬間的にニオイを除去したい場合についてはスプレータイプの消臭剤が効果的です。
7.まとめ
いかがでしたか?
トイレの換気扇をつけっぱなしにすることのメリットと、それに伴う電気代、さらに換気扇の寿命や故障のリスクについて詳しく解説しました。
トイレの換気扇を24時間つけっぱなしにすることで、ニオイの軽減や湿気の管理、空気の清潔さを保つことができ、適切に使用することで快適なトイレ空間を維持することができます。ただし、事故や火災のリスクを防ぐためにも定期的なメンテナンスを行うことが大切です。
トイレの換気扇でお困りの際は、【おうちのアラート】までご相談ください。