防犯リフォームで安心な家づくり!窓や玄関の対策と補助金制度を紹介

お家まわりの防犯対策、しっかりとできていますか?

窓や玄関ドアといった出入り口の防犯リフォームについて、効果的な防犯対策やその費用、さらに補助金制度まで詳しく解説します。防犯リフォームで空き巣や強盗への対策を強化し、家族の安全を守りましょう。

1. 防犯対策には窓や玄関先のリフォームが有効

昨今、空き巣や強盗などの住宅侵入犯罪が増加しており、家の安全性を向上させるための「防犯リフォーム」への関心が高まっています。特に、窓や玄関まわりなど侵入経路になりやすい場所の防犯対策が効果的です。防犯リフォームによって得られる安心感や、具体的な対策方法について見ていきましょう。

1-1. 強盗や空き巣に狙われやすい家の特徴

まず、強盗や空き巣はどこから住宅に侵入してくるのでしょうか?

戸建住宅における侵入経路で最も多いのは「窓」です。警視庁の令和5年時点のデータによると、約55%が窓から侵入しています。次に多い侵入経路は、表出入口(玄関)となっています。

鍵の閉め忘れなどの無締りにより侵入されるケースが多いですが、しっかりと施錠しているにもかかわらずガラスを破るなどして侵入してくるケースも少なくありません。このような傾向から、しっかりと施錠しているだけでは防犯には不十分ということが分かります。

出典:警視庁 住まいる防犯110番

では、いったいどのような家が狙われやすいのでしょうか?防犯対策が不十分な家には、下記のような共通する特徴が見られます。

周囲からの視線が届きにくい環境

  • 庭木や高い塀、フェンスが多く、侵入者が隠れやすい
  • 駅近で逃走しやすい場所に位置している
  • 通行人や立ち話をしている人が少なく、周囲の目が届きにくい

侵入しやすい家の構造や立地

  • 窓やドアが多く、侵入口が多い家
  • 窓のクレセント錠が外から簡単に開けられる位置にある
  • 門やフェンスに施錠がされておらず、容易に敷地内に入れる
  • 夜間は照明が少なく、周囲が真っ暗である

防犯対策が不足している

  • 玄関の鍵が古い、ドアの建て付けが悪いなど、防犯性が低い印象を与える
  • 家の周りに防犯カメラや防犯センサーが設置されていない
  • 番犬などの気配がない

生活状況が外から分かりやすい

  • 洗濯物や家族構成が分かりやすい物が外から見える位置にある
  • 住人が高齢者や一人暮らしであることが周囲に知られている

地域のコミュニケーションが少ない

  • 近隣住民との交流が少なく、不審者がいても気づかれにくい環境

これらの状況に当てはまる場合は、空き巣や強盗にとっては都合が良くターゲットにされる可能性が高まります。

1-2. 強盗や空き巣の侵入手口とは

強盗や空き巣の侵入手口で最も多いのは鍵の閉め忘れによる「無締り」です。

しかし、警視庁の令和5年時点のデータによると、約40%が「ガラス破り・ドア錠破り」となっており、しっかりと施錠をしているのにも関わらず侵入されるケースも多いことがわかります。

出典:警視庁 住まいる防犯110番

何も対策のされていない一般的な窓の場合、ガラスを破り侵入するまでの時間はたったの10秒ほどと言われています。

強盗や空き巣の多くは、侵入するまでに5分以上の時間を要すると侵入を諦めて撤退するという統計データがあることから、いかに「侵入しづらい窓」にするかが重要なのです。

2. 防犯対策に効果的な窓リフォーム

窓は室内に自然光を取り込む重要な役割を果たしますが、先述のとおり防犯の観点では侵入のリスクが非常に高い部分でもあります。そこで、窓からの侵入を防ぐための防犯リフォームについて紹介します。

2-1. 防犯用の窓ガラスに交換する

一般的に「防犯ガラス」といわれるものは、「合わせガラス」という種類のガラスを指しており、2枚のガラスを樹脂中間膜で貼り合わせたガラスのことです。防犯ガラスは通常のガラスと比べて強度が高く割れにくいため、侵入までの時間を大幅に延ばすことができます。

その「防犯合わせガラス」の片側または両側にさらに合わせガラスを加えたものを「防犯合わせ複層ガラス」と呼び、防犯性能をより向上させることができるほかに、断熱性能にも優れています。

リフォームがすぐに難しいという方には、すぐにできる「防犯フィルム」もおすすめです。窓に貼ることでガラスの強度を高め、割れにくくする効果があります。

2-2. 内窓を設置する

内窓の設置は、防犯性を高めるだけでなく、断熱や防音効果も期待できるリフォームです。窓を二重にすることで、外からの侵入を難しくし、防犯性能が向上します。特に1階やバルコニーに面した窓に内窓を設置することで、侵入の抑止効果を高めることができます。

2-3. シャッター・雨戸を取り付ける

シャッターや雨戸を窓に取り付けることも、効果的な防犯対策です。特に掃き出し窓にシャッターを設置することで、泥棒に対する抑止力が向上します。夜間や不在時にシャッターを閉めることで、直接窓ガラスへ接触することを防ぎ、侵入の可能性を大幅に減少させることができます。

2-4. 面格子を取り付ける

道路に面していないトイレや浴室の窓からの侵入を防ぐには、面格子の取り付けがおすすめです。面格子は小窓にも設置しておくことで、外から見た時に「侵入しづらい家」という印象を与え、侵入のリスクを減らすことが可能です。
後付けでも比較的簡単に設置でき、コスト面やデザイン面でもメリットがあるため、窓の防犯リフォームを検討する際にはぜひ取り入れてみてください。

2-5. 破れにくい網戸に交換する

網戸も防犯対策の一環として見直すことができます。防犯用の破れにくい網戸に交換することで、侵入者が網戸を破って室内に入ることを防ぎます。特殊な繊維で作られた強化網戸は、一般的な網戸よりも破れにくく、夏に窓を開けたままにする際も比較的安心です。

3. 玄関まわりでできる防犯対策は?

玄関は住宅への直接的な侵入経路であり、防犯対策を忘れてはいけない場所です。以下に、玄関で行なうことができる代表的な防犯対策を紹介します。

3-1. まずは防犯カメラを設置する

防犯カメラは犯罪の抑止力として非常に効果的です。玄関付近やベランダ、勝手口に防犯カメラを設置することで、強盗や空き巣が侵入をためらうようになります。また、録画機能がある防犯カメラを導入することで、万が一侵入されそうになった場合でも証拠映像を記録できます。
金額面でもそこまで高くなく簡単に設置できることから、防犯リフォームと併せて設置すると良いでしょう。

3-2. センサーライトを設置する

センサーライトは、夜間に動きを感知して自動的に点灯するため、不審者を威嚇する効果があります。ライトを侵入経路となる場所に複数設置することで、玄関周りの防犯性を高めることが可能です。手軽に取り付けが可能で、コストも抑えられることから、防犯カメラと併せて設置することをおすすめします。

3-3. 鍵を交換する

玄関ドアの鍵を防犯性の高いディンプルキーや二重ロックに変更することも、効果的な防犯対策となります。特にピッキングに強い構造の鍵や、施錠時に複数のロック機能を備えたドアは、侵入を困難にし、家の安全性を向上させます。

4. 防犯リフォームにかかる費用と日数

4-1. 窓リフォーム

窓リフォームにかかる費用は、防犯ガラスへの変更やシャッターの取り付けで5万円〜15万円程度が一般的です。また、内窓の設置や面格子の取り付けなどは、窓1か所あたり5万円〜30万円程度かかります。リフォーム内容によって日数は異なりますが、通常1~2日程度で完了することが多いです。

費用相場工期の目安
防犯ガラスの交換5万円~15万円(1か所あたり)1~2日
シャッターの取り付け5万〜15万円ほど(1か所あたり)
*2階以上の場合:+足場代10万〜20万円ほど
1~2日
内窓の設置8万~30万円ほど(1か所あたり)1~2時間
面格子の設置5万〜15万円ほど(1か所あたり)1~2日

4-2. 玄関リフォーム

防犯カメラやセンサーライトの設置は、工事費・初期設定なども含めて3万円〜15万円程度、鍵の交換は1~5万円程度が一般的にかかります。玄関リフォームは規模によりますが、1日で完了するケースが多く、比較的短期間で行えるためおすすめです。

費用相場工期の目安
防犯カメラの設置5万円~15万円(設置費用込み)1日
センサーライトの設置3万~10万円(設置費用込み)1日
鍵の交換1万~5万円(1個あたり)1~2時間

4-3. 防犯リフォームはどこに依頼するべき?

防犯リフォームを依頼する際は、防犯リフォーム専門の業者やセキュリティ機器を扱うリフォーム会社に依頼すると安心です。その際、複数社から相見積もりを取り、サービス内容や料金、保証内容などを比較することが大切です。

口コミや実績などもチェックして、信頼できる業者を選びましょう。

5. 補助金制度を活用してお得に防犯リフォーム

防犯リフォームには、国や自治体の補助金制度が利用できる場合があります。これらの補助金を活用することで、費用の負担を抑えながら賢く防犯対策を行なうことができます。具体的な補助金額や適用条件について以下で詳しく説明します。

5-1. 先進的窓リノベ2024事業

「先進的窓リノベ2024事業」は、省エネ性能の向上を目的とした窓リフォームを対象とする補助金制度です。省エネ窓の導入により防犯対策にも効果が期待でき、リフォーム費用の一部が補助されます。

  • 補助金額の例:高性能な断熱窓を設置する場合、最大200万円の補助を受けることが可能です。補助額は窓の種類や面積に応じて異なります。
  • 利用対象:対象となる窓リフォームには、省エネ性能のあるガラスやフレームを使用することが求められます。防犯効果の高い窓ガラスを併用することで、同時に防犯リフォームも実現可能です。

5-2. 子育てエコホーム支援事業

「子育てエコホーム支援事業」は、子育て世帯が利用できる補助金制度で、窓やドアの断熱・防犯対策に対しても補助が適用される場合があります。防犯リフォームにより家の安全性を高め、子育て環境の改善が図れます。

  • 補助金額の例:窓やドアの断熱リフォームの場合、最大20万円の補助を受けることが可能です。
  • 利用対象:子育て世帯や若年層の夫婦が住む住宅が対象となり、省エネ性能を兼ね備えたリフォームが補助の条件です。「子育て」とありますが、子育て世帯以外の方でも補助を受けることができます。

5-3. 既存住宅における断熱リフォーム支援事業

「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」では、既存住宅の断熱性能向上を目的としたリフォームに対し、補助金が支給されます。防犯対策を含む窓やドアの断熱リフォームが対象となる場合もあり、空き巣や強盗対策に効果的です。

  • 補助金額の例:断熱性の高い窓やドアを導入するリフォームで、最大20万円の補助を受けることが可能です。
  • 利用対象:既存の住宅で断熱リフォームを行なう場合が対象で、断熱と防犯を兼ね備えた設備を導入することが条件となります。防犯効果を高めながら光熱費の節約にも繋がるリフォームとして人気があります。

5-4. 介護保険

「介護保険」は、住宅のバリアフリーリフォームに対して一部補助金が支給される制度ですが、状況に応じて防犯リフォームが含まれることもあります。特に、高齢者がいるご家庭での防犯対策は、事故防止と安全確保の観点からも重要です。

  • 補助金額の例:バリアフリー化に関連したリフォームの一部で、最大20万円まで補助を受けることが可能です。
  • 利用対象:介護を必要とする方が居住する住宅が対象で、手すりの設置や段差の解消などと併せて、防犯対策を含むリフォームも可能です。

※詳しくは、お住まいの市区町村にお問い合わせください。

6. まとめ

いかがでしたか?
防犯リフォームは、大切な家族の安全を守り、安心して暮らせる環境を整えるために欠かせない対策です。特に窓や玄関といった侵入経路の防犯対策は、空き巣や強盗の侵入を直接的に防ぐことができるため、非常に効果的です。

また、補助金制度を活用することで、費用を抑えながらも質の高いリフォームが可能となります。簡単に設置できる防犯カメラやセンサーライトからでも良いので、今からできる対策をぜひ検討してみてください。

もしお困りの際には、ぜひ【おうちのアラート】までお気軽にご相談ください!

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